IN/OUT (2011.3.13)

週末の騒然とした情勢に、色々なことが吹っ飛んでしまいました。


out最近のOUT

東北地方太平洋沖地震11.3.11

3月11日(金)14時46分、会社では会議が始まったばかりだった。揺れ始めた直後は、いつものようにすぐに収まる地震かと思っていたが、一向に揺れは小さくならず、むしろ激しさを増していき、最後にははっきりと恐怖を覚えるほどの揺れになった。これほど長く、大きく揺れた地震は、私には初めてだ。ほどなくして、窓からお台場方向で起きた火災の煙が見え、ただ事ではない状況だと気づく。

その後も、揺れているんだか、自分がめまいを起こしているんだか、分からなくなるぐらい、間断なく余震が続く。一旦、駐車場に避難するが、交通機関が麻痺していて、すぐに行動に移せることが無いということで、再び職場に戻り、会議再開(と言っても、とりあえず今後のスケジュールを確認したぐらいで散会したが)。

この時点で情報は、ウェブ(アクセス制限がかかっている社内のネットワーク環境なので、掲示板的なサービスには接続できず)と、同僚が持っている小画面のワンセグ映像ぐらい。どの程度の災害か、十分把握できていない。皆の関心も、もっぱら、どうやって帰宅するかということばかりだが、幸い、私の住居は職場から徒歩圏内。集合住宅のエレベーターが止まっていた以外は、特に何の問題も無く帰宅。

しかし、テレビを付けると、そこには想像を絶する光景が映し出されていた。被害があまりにも広域に渡っているため、情報量が多すぎ、災害の全体像が頭の中で焦点を結ばない。しかも、次々と新しい情報が追加されていき、画面の片隅に表示される死者・行方不明者の数は着々と増えていく。

阪神大震災では、ボランティアに参加し、被災地を歩いて避難所を訪れた経験があるが、あのとき間近で見たのは、地震の揺れで潰れてしまった家屋。それも十分に衝撃的な光景だったが、今回の被災地の映像は、津波で根こそぎ破壊された町の痕跡。別次元の衝撃だ。

その後も、犠牲者の数は加速度的に増えていき、さらには原子力発電所の危機的情報も伝わり、被害の広がりは、完全にこちらの想像力の範囲を超えている。

土曜の夕方。テレビばかり見ている訳にも行かず、実生活に戻り、買い物に出てみると、スーパーマーケットの食料品の棚が限りなく空っぽに近くなっていた。入荷がストップしている上に、買いだめしておこうという人も多かったのだろう。完全に出遅れてしまった。まぁ、この程度の不便で済んでいるのは、幸いである。

阪神大震災の時は、被害の大きさにも衝撃を受けたが、同時に、多くの若者がボランティアに参加し、皆で助け合う姿も印象的だった。そして、今では、壊滅的被害を受けた町も、新たな町並みに変貌を遂げている。東北地方も、これから道のりは険しいだろうが、必ずや、復興するはずだ。



我が家には防災用具や非常食の備蓄が全然無いことに改めて気づき、あたふたしています。