IN/OUT (2010.9.26) |
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同僚から、シンガポール旅行土産で肉骨茶の素をもらい、久々に自作してみました。胡椒を追加大量投入して、味はそこそこになったと思いますが、やはり、冷房の効いてないフードコートで、熱いお茶と一緒に、汗だくになって食べないと雰囲気が出ないものですな。 最近のIN「陰影礼賛 - 国立美術館コレクションによる」@国立新美術館 (10.9.23)「陰影礼賛」と題された企画展を観に、国立新美術館に行ってきた。 これは、独立行政法人国立美術館の発足10周年記念展覧会で、「影」をキーワードに、東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館の5館が協力し、総数33,300にものぼる所蔵品から170点の作品を選んで展示するものである。もっとも私の場合、その内容よりも、谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃」をもじったネーミングのセンスに惹かれ、出かけてきた次第。 国立新美術館を訪れるのはこれが初めてだったが、その巨大さに、まず圧倒された。入り口を入ってすぐの広々とした吹き抜け。企画展と同時に、二つの公募展も同時に開催しているという展示室の潤沢さ。高い天井。カフェテリアの数も多いし、ミュージアムショップの広さにも驚かされた。さすが「国立」である。すっかりお上りさんと化し、二階の展示室へ向かう。 展示内容も「国立」の底力を見せつけるかのように、1500年代の西洋の絵画から、現代の作家のヴィデオ・インスタレーションまで、非常に幅広い。私が、あまり深い関心を持っていないタイプの絵画でも、「影」という切り口で鑑賞していくと、それなりに興味深く観ることができる。また、モノクロ写真の展示も多かったが、これはまさにテーマにぴったりで、興味深く鑑賞。 そして、個人的に盛り上がったのが、大きく4ブロックに分かれた展示室の4番目、「影と陰を再考する現代」だ。天井に吊された瓶乾燥機や帽子掛けが壁にシルエットを映し出すマルセル・デュシャンの展示に一気にテンションが上がり、高松次郎の大作「影」に呆然と見とれる。この流れが実に印象的な雰囲気を作り出していて、もう最高である。そして、最後に展示されているクシシュトフ・ボディチコによるヴィデオ・インスタレーション「もし不審なものを見かけたら……」も、独特の空間になっていて、飽きない。 ということで、「国立」の名に恥じない、質・量ともに、さすがと唸らされる展覧会だった。さらに言えば、無料で配られる展示品一覧や小冊子が、かなり質の高い紙を使っているところも、普通の美術館じゃ太刀打ちできないだろうと、感じてしまった。まあ、この辺は独立行政法人になっても、まだコスト意識が徹底していないということか? 勢いで、シンガポールのもう一つのソウル・フード(?)、海南鶏飯も自作してみました。近所のスーパーで売っていたタイ米が、上等のジャスミン・ライスしかなく、結構な高級料理になってしまいましたが… |