IN/OUT (2010.6.27)

Michael Jacksonが亡くなってから一年というニュースが流れていました。彼自身に特別な思い入れは無いのですが、あの大騒ぎから、もう一年も経っているということに驚かされます。


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"Sin Nombre"10.6.27

サンダンス映画祭監督賞を受賞した、アメリカ・メキシコ合作映画を観てきた。邦題は「闇の列車、光の旅」。

より良い生活を求め、ホンジュラスから米国への不法入国を目指す少女と、メキシコのギャング団に属する若者を主人公にしたロードムービー。長距離貨物列車の屋根の上に乗り、国境の北を目指す人々。幼い時からギャングとして暴力の世界に身を置くしかない若者達。中南米の貧しい人達が置かれている状況がリアルに映し出される。

監督は、これが長編初監督作という Cary Fukunaga。二人の主人公は、列車の屋根の上で出会い、やがて信頼関係が築かれるが、ロマンスと呼べるようなものではない。監督は、エンターテインメントを意識したお伽噺にせず、ギリギリの環境に置かれた人達を、ブレない視点で描ききっている。

しかし、中南米の過酷な実態を描くドキュメンタリーのような作品に終わることなく、ラストに灯るかすかな希望など、地味ながら、商業映画として良く計算された作品だと感じた。夜の駅に貨物列車が到着するところの美しい映像も印象的だ。二作目も楽しみな監督である。



M. J. の場合は、死後も様々な商売で話題が継続していたから、という理由もあると思いますが、やはり、良く言われるとおり、歳をとるにつれ時間が経つのが早く感じられるようになるものです。

というか、思い出そうとしても、一年・一年の区別がつきにくくなってきたような。これは老化か…