IN/OUT (2009.2.22)

入構証やクリーニング屋の割引カードなどが、なぜか次々と消失する今日この頃。邪悪な小人の悪戯か?


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「あがた森魚とZIPANG BOYZ號の一夜」09.2.22

還暦を迎え、「惑星漂流 60周年」と銘打ったライヴ・ツアーを行っていた、あがた森魚の特別公演を観に、九段会館大ホールに行ってきた。

あがた森魚というと、デビュー曲の「赤色エレジー」の印象が強く、暗いフォーク歌手という認識が世間では一般的なような気もするが、実際には、大正・昭和ロマンを彷彿とさせる独自の世界を展開したり、ニューウェーブ・ロックバンド、ヴァージンVSを結成したり、「バンドネオンの豹」などタンゴに接近した作品を作ったりと、独特の音楽活動を展開するミュージシャンだ。私は、あがた森魚については、気になる存在ではあるが、全面的に支持するぞ、というまでは入れ込んでいない。しかし、今回の公演は、矢野顕子を初め、鈴木慶一、武川雅寛、駒沢裕城、かしぶち哲郎、久保田麻琴、浜口茂外也など、実に豪華な(そして平均年齢の高い)ゲストが出演するということで、出かけてきた。

会場の九段会館は、古いホールで、座席番号がイロハ順。また、場内の売店が、いかにも昔の「会館の売店」風で、アイスモナカや、缶ビール、オロナミンC、ワンカップ清酒などが並んでいるのが、ある種の風情、というか、あがた森魚的とも言えそうだ。

私のお目当て、矢野顕子は、途中で登場し、バンドに混じって三曲伴奏(内、一曲はデュエット)。さらに一回目のアンコールでも登場。この時は、あがた森魚が、是非、皆に紹介したいということで、場内にいたベルウッド・レーベルの三浦光紀氏を舞台に上げて挨拶していただいた。彼は、矢野顕子にとっても恩人と言える人だと聞いているので、ちょっと感慨深い。ここでは、ギターの徳武弘文と共に伴奏を。そして、二回目のアンコール、最後の「大寒町」にも登場。

あがた森魚にそれほど思い入れが無い矢野ファン的には、彼女の出番が少なかったのが残念だが、バックに徹する鈴木慶一や、かしぶち哲郎と浜口茂外也のツインドラム、生で演奏する駒沢弘城など、見所の多いコンサートだった。

ただ、5時開場の予定の所、35分遅れで開場し、その間、大した説明も無いまま観客を寒い屋外に放置していた主催者には、猛省を促したい。



実態は、この時期の体調不良に際して、服用すべきなのが風邪薬なのか花粉症薬なのか、判断しづらく、結果、頭がぼーっとしっぱなしなのがよろしくないのでしょう。