IN/OUT (2008.9.21)

日本酒の古酒を専門に飲ませる店に行く機会がありました。熟成を重ねた古酒は、紹興酒にさらに奥行きを加えたような味わいで、なかなか美味しいものでした。ただ、良質な紹興酒との差別化ポイントは何? という感じもありましたが。


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"Wanted"08.9.15

カザフスタン出身の映画監督、Timur Bekmambetovのハリウッド進出作を観てきた。

冴えない青年が、謎の暗殺団で訓練を受け、隠されていた能力を覚醒させていくというストーリーは、原作がコミックなだけに荒唐無稽だが、"The Matrix"以来の革新とも言えそうな映像センスでグイグイ引っ張っていく。弧を描く弾道を自在に操るガン・アクションなんてあり得ない映像に説得力を持たせるのだから、この監督の力量は只者じゃ無い。ロシアで大ヒット作を連発した後、ハリウッド映画に抜擢されたということで、今後も楽しみな監督だが、映像の斬新さだけだと、Wachowski兄弟が"The Matrix"以降失速してしまった前例を踏襲しそうな不吉な予感もする。ドラマ部分の弱さが課題となりそうだ。

特撮の斬新さだけでなく、出演者を決めてから当て書きしたのではと思わせるほど、役者が皆ハマリ役なのも楽しい。"The Last King of Scotland"で悲惨な目に遭う主人公を演じたJames McAvoyが、この作品でも訓練の過程で徹底的に痛めつけられる。"King of 殴られ役"という感じ。そして、彼を鍛える側の暗殺団の一員、Angelina Jolieが、ワイルドでセクシーで"Sっ気"全開で、まるっきり彼女のパブリック・イメージ、そのままの役柄。Morgan Freemanもまた、例によっての安定感ある演技。

アクション、特撮、役者の演技などあらゆる面で、普通のハリウッド製アクション映画から逸脱したような過剰さが溢れていて、この「やり過ぎ感」は、先日見たインド映画にも通じるところがあるように思う。また、こうした海外の新しい才能をどん欲に取り込んでしまうハリウッドの柔軟さ(と財力)も、大したものだ、と思う。



調味料ではなく、甘口のリキュールとしての味醂も飲んでみました。そのままだとポルト酒のよう。クリームを加えるとコーヒー・リキュールのような味になり、これはなかなか面白い。

ということで、面白いお酒を楽しめる所でしたが、古酒だけで沢山の固定客を掴むのは難しいかも。