何人かの人に、iPhoneを見せびらかされました。携帯電話としてマジョリティになることは無いだろうけど、スマートフォン市場では圧倒的な立場となり、純粋PDAにはとどめを刺す商品になるだろうと確信。
M. Night Shyamalan監督の新作を観てきた。
"The Sixth Sense"での大ヒット以降は、新作を出す度に世間をガッカリさせ続けるShyamalan監督なので、初めから大きな期待はしていなかったのだが、その肩すかし度合いたるや、"Signs"や"The Village"をも上回った。
冒頭の、人々が突然自殺を始めるシーンは、死体を単なる物体扱いするような淡々とした描写で、とても怖い。原因不明の災厄に対し、十分な情報もないまま、とにかく逃れようとする主人公の視点で物語が進むのは、"Cloverfield"的とも言えるかもしれない。あるいは、巷で言われているように、ヒッチコックの「鳥」にも似ているだろう。
ところが、途中から、どんどん怖くなくなっていくのだ。主人公が、十分な根拠も検証も無いはずなのに、あっさりと災厄の原因を確信してしまうところで、観ている方はついて行けなくなってしまう。結局、災厄自体よりも、主人公達が立ち寄った、人里離れた家に住む老嬢の方が怖かったりする。これじゃ、駄目だろう。
Shyamalan監督作品と言えば「捻りの利いたラスト」だが、今作のラストは、衝撃と言うよりも、本当にそれで良いのか?と、観客を途方に暮れさせる、ある意味スゴイことになっている。独特の映像センスには観るべきものがあるし、広げた大風呂敷をとりあえず畳んでみせる誠意は感じるが、不可解な現象に対する説明の付け方が、あまりにも駄目駄目で、徹頭徹尾、観たものを困惑させる作品だ。
また、時折挿入される、こちらが寒くなってしまうような「お笑い」センスも、いつものShyamalan監督らしいとも言えるが、やはり辛い。ただし、「と学会」好きの私には、故・三上晃先生の事を思い出して、つい吹き出してしまった箇所がある。そういう意味では、立派なトンデモ映画と言えるだろう。