IN/OUT (2008.5.25) |
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最近では、銀座や赤坂の新名所ビルにも入店して、すっかりメジャーになった感のあるシンガポール料理。先日は、汐留にある店に行ってみました。どの皿も、それなりに美味しかったのですが、問題は、日本でいまだかつて納得いくものに出会ったことが無いチリ・クラブ。この店もやはり、カニが違う。ソースが違う。揚げパンが違う。まあ、タイガー・ビール&レモン入りホット紹興酒で、仕事ストレス解消の目的は達しましたが。 最近のIN「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II 〜私を愛した黒烏龍茶〜」 (08.5.12)蛙男商会の新作映画を観てきた。 「秘密結社 鷹の爪」は、元々、2006年、深夜に放送されたTVアニメということだが、私がその存在を知ったのは、TOHOシネマズで、映画の上映に先立って館内に流されるマナー・ムービー(「上映中は携帯電話の電源をお切りください」などの注意を促すのを、お笑い仕立てで上映している)。これが、何度観ても面白く、同じ映画を上映しているなら、なるべくTOHOシネマズに行くようになっているのである。 今回上映されたのは、「古墳ギャルのコフィー 〜12人と怒れる古墳たち〜」との二本立て。先に上映された「コフィー」は、主役が前方後円墳の古墳ギャル、その幼なじみが四隅突出型墳丘墓、というシュールな設定で、間もなく導入される裁判員制度に一石を投じる社会派ドラマ。「古墳」でしかも「ギャル」(略すと、コギャル)が、人間と共存している様子というのは、作品を観ていない人には想像できないかもしれないが… 本編「鷹の爪団」の方は、史上初、サブタイトルネーミングライツ映画ということで、サントリーの「黒烏龍茶」をサブタイトルに命名。他にも、劇中に登場する様々なタイアップ広告。映画の予算消費状況(と、スポンサーからの広告収入)がリアルタイムで表示される「バジェット・ゲージ・システム」。野沢雅子、銀河万丈、滝口順平という超大物声優の、あまりにもったいない起用法など、ストーリー以外のギミックが楽しい。変換効率の高いATOKを使っていて良かったと実感できたし。ストーリーの方は、えーと、どうでもいいか…。もうちょっと、ドライに徹してくれた方が好きだったかな。 この作品は、監督・脚本・キャラクターデザイン・Flash・声の出演など、大半を蛙男商会代表であるFROGMAN一人が行っている。個人がFlashで制作した作品が劇場公開される状況というのは、音楽で言えば、1980年代、急激に発達した電子楽器によって、従来の楽器演奏技術を習得していない人でも、センスとアイディアだけで世界的ヒット曲を放てるようになったニューウェイブの台頭を思い出させる。最近、他にもこうしたセンス一発といった感じのアニメ作品が増えているように思うが、FROGMAN氏の笑いのセンスというのが、ケイト・ウィンズレット嬢への拘りなど、若者より微妙に年長者向けのように感じられ、個人的ツボを突いてくれる。 ただ、このFlashアニメを観るのに支払うお金が、ハリウッド超大作と同じ1,800円。しかも、0時始まりのレイトショーで観たので帰りのタクシー代までかけてしまったという点は、どうなんだろう? 品川に新しくできた店が、シンガポールの有名シーフード・レストラン協力の下、かなりちゃんとしたチリ・クラブを出しているらしい。値段が高めでやや躊躇していますが、今度はINに記載できるシンガポール料理にありつきたいと思う今日この頃です。 |