IN/OUT (2007.4.8)

桜吹雪が舞う中、知事選の投票所へ。良い案配の春の昼下がりでした。


in最近のIN

"Blood Diamond" (07.4.7)

アフリカ、シエラレオネを舞台にした映画を観てきた。

シエラレオネで豊富に産出されるダイアモンド。しかし、その多くが非合法に輸出され、反政府組織の資金源となっている。そうした「紛争ダイアモンド」の流通の裏には、ダイアモンドの流通量をコントロールするため、内戦の長期化を容認する欧州大手企業の存在があり、それを支えるのが全世界の「無知な」消費者だ。一方、資金を得た反政府組織は村を襲い、さらってきた子供たちを麻薬と暴力で洗脳し、少年兵と仕立て上げ、内戦は泥沼化していく。こうした問題を糾弾し、ダイアモンド購買者を啓蒙することが、この映画のテーマとなっている。

しかし、そうした教訓的側面を除いても、巨大なピンク・ダイアモンドを巡るアクション映画として、非常に良くできている。2時間を超える作品で、やや冗長なきらいもあるが、アクション・シーンの壮絶さと波乱あふれるストーリー展開で飽きさせない。ローデシア(Politically CorrectなATOKでは変換できないんだな。しかし、この映画の中では、「現ジンバブエ」じゃなく、やはり「ローデシア」と表記したい)出身で過酷な体験から非情なダイヤ密輸人となった白人を演じるLeonardo DiCaprioが適役。ダーティーな言動の彼が、後半、人間性あふれる行動を取るところにご都合主義的違和感を感じさせない演出のうまさがある。そして、彼以上に好演しているのが、ジャーナリスト役のJennifer Connelly。とても説得力がある人物造形だ。この二人の関係を、過剰にメロドラマ方向に流れることなく抑え気味に描いたことで、物語の芯がぶれていない。

映画で描かれた勝利は、しかし、本当に小さなもので、紛争ダイアモンドや少年兵の問題は、まだ厳然たる事実として存在していることを示すラスト。ハリウッド大作としての娯楽性と、メッセージ色を両立させた、良い映画だった。



通勤帰りにあるスーパーマーケットは夜10時閉店。しかし、ちょっとルートを変えて遠回りすれば、リニューアルしたり新規開店したりした、夜11時まで開いている店がいくつかあることに気づきました。この一時間の差は大きい。非常にありがたいが、ポイント・カードを分散させるのもなぁと小市民的に悩む今日この頃です。