IN/OUT (2007.1.14)

なんやかんやとあって、ずっと先延ばしにしていた自宅PC環境の刷新ですが、Windowsのメジャー・バージョンアップが間近になり、そろそろ新PCの購入を真剣に検討し始めました。

しばらく、PC界の最新動向を熱心に追いかけていなかったので、まずは現状把握から、といった感じの今日この頃です。


in最近のIN

"Darwin's Nightmare" (07.1.6)

タンザニアのビクトリア湖畔を舞台にしたドキュメンタリー映画を観てきた。

アフリカ最大の湖、ビクトリア湖に、半世紀前に放たれた魚、ナイルパーチ。この肉食魚は大繁殖し、元々の生態系をすっかり破壊してしまった。そういう予備知識と、タイトルの「ダーウィン」から、自然科学寄りのドキュメンタリーを想像していたが、実際は全く違う映画だった。ナイルパーチの繁殖により、湖の周囲では漁業が発展。ヨーロッパ資本の魚加工工場も出来る。職を求めて多くの人が集まってくる。ナイルパーチはタンザニアで一番の輸出品となり、ヨーロッパやロシアのビジネスマンもやってくる。しかし、現地の人が皆、確かな職にありつける訳ではない。ナイルパーチ自体は、全て輸出に回され、地元の人の口に入るのは、加工工場から出る頭や中骨などの廃物だけだ。貧富の差が広がり、売春婦になる女達、飢えた子供達、HIV感染の蔓延、子供にまで及ぶ薬物中毒などの問題が深刻化していく。ナイルパーチを輸出する飛行機は、武器の輸入も行っており、アフリカ各地の内戦を支えている。ヨーロッパ諸国にとって、アフリカ支援というのは、人道的なものではなく、ビジネスなのだ。そういった醜悪な現実をカメラは淡々と見せつけていく。

監督が4年間にわたりタンザニアに滞在して撮った映像は、とてもショッキングだ。ナイルパーチは日本にも多く輸出されており、この映画が描く悲惨な現実の連鎖の一部に我々も組み込まれているのだ。私は、ケニアに行った際、ビクトリア湖畔の町に宿泊したことがあるし、アフリカ都市部のスラムの様子も、ある程度は見知っているつもりだ。それだけに、胸に深く突き刺さる題材だ。

ただ、純粋に映画としては、見る人を選ぶかな、という気がする。最低限の説明だけ付けた映像を積み重ねて行きながら、次々と、観客の想像を超えた現実を見せつける演出は、力強いと思うが、やや不親切だと思う。最初に映画のテンポに乗りそびれると、その後、ついていくのが辛いのだ。一人でも多くの人に見てもらいたい内容なのだが、映画としてはお薦めしにくい、というのが正直な感想である。



今度は、大きめのディスプレイを置きたいと思っているので、まずは、机の新調が先だと思うのですが、これがPC以上に悩むところです。作業台と割り切れば良いのだろうけど、なかなかねぇ…