IN/OUT (2006.11.26)

矢野顕子のコンサート期間、もう一つの楽しみが、知らない町を訪れるというだ。今回は、ちょうど祝日だったので、茨城県結城市の公演に出かけてきた。

早めに駅前に着き、少し商業施設があるだけの賑やかとは言えない駅前から、公演会場までぶらぶら歩き、会場位置を確認後、さらに、あてもなくうろうろする。この辺りは、特に観光地がある訳ではない。空は曇っているし、寒いし、冬の日暮れは早い。人通りは少ないが、道路沿いに大型の郊外型量販店が並んでいて車の通行量は結構ある。それがまた、寒々しさを増すようで、正直、魅力を感じない町だ。

それでも、こういうのが好きなのである。日本でも、海外でも、知らない町を、ただ歩くだけ、というのが心地よいのだ。あるいは、部外者として、何もコミットしないで済ませられる立場にある自分、ということに気楽さを感じられるからかもしれない。

NHKホールでのコンサート前、パルコミュージアムで開催されていた「サンダーバード イン ジャパン」を覗いてきた。日本で放映されて40周年を記念しての企画らしい。

場内には、懐かしの音楽、映像、モデルが並んでいるのだが、その展示方法が、昭和40年代頃のお茶の間風景の再現など、あくまでもノスタルジーに訴えるものというのが気に入らない。いまだに色褪せない特撮の素晴らしさなど、作品内容自体を重視した企画だったら、もっと楽しめたのだが…