"SUPER ☆ STAR" Rajinikanth 主演のインド(タミル)映画を観てきた。邦題は「ラジニカーント☆チャンドラムキ 踊る! アメリカ帰りのゴーストバスター」
タミル映画界のSUPER ☆ STAR、Rajinikanth が演じるのは、アメリカで成功した精神科医にして読心術の達人。踊りも歌も格闘もお手のものなら、親友のためなら命も投げ出す男気の持ち主。この素敵なSUPER ☆ STARが故郷に戻り、悪霊退治をするという次第。
インド映画のお約束に則り、歌、踊り、アクション、ロマンス、コメディ、人情がてんこ盛り。展開を超越して挿入されるダンス・シーンで、ストーリーはズタズタ。悪霊の話なのにちっとも怖くない能天気映像。のけぞって銃弾古タイヤをかわしたり、バックに白い鳩が飛び交ったり、ストップモーションとワイヤーを駆使したりと、ハリウッドからパクった取り入れた視覚効果満点のアクションシーン。そして、くどいほど繰り返されるRajinikanth の決め決めのポーズと流し目。もう、お腹一杯の165分だ。
物語自体に語るべき所は何もない。あまりにも無茶苦茶なご都合主義と、全く洗練されていない演出。それなのに、この長時間の作品を見せきってしまう力業は、まさにインド映画。
シンガポール駐在時代は、24時間、ケーブルTVでインドのTV番組を見ることができる恵まれた環境にいたわけだが、ここ日本でも、インド映画を堪能できるとは、ありがたいことである。さらに驚くべき事は、この映画館、シアター・イメージフォーラムでは、Chandramukhiを皮切りに、「踊る! 兄貴祭り <チャンドラムキ>公開記念映画祭」と銘打って、Rajinikanth 主演映画を立て続けに5本、上映するそうだ。胸躍るのである。