IN/OUT (2006.7.30)

今のところ、南側の窓の外が比較的開けていて見晴らしの良い現住まいですが、道路を挟んで、高層アパートの建築が始まりました。工事計画自体は、前から決まっていたし、昼間、家にいる訳じゃないので気にはならないとは思っていますが、そろそろ建物の基底部の形が見えてくると、実感が湧いてきますな。


in最近のIN

"Ryoko Moriyama 40th Anniversary Special Concert" (06.7.30)

森山良子さんのデビュー40周年記念コンサートを観に、NHKホールに行ってきた。とはいえ、目当てはゲスト出演する矢野顕子さんである。森山良子さんについては、矢野さんの公演にゲスト出演されたのを観たことがある。それまでは、歌は上手いが面白味の無いフォーク畑の人、というイメージしかなかったのだが、実際に生で見ると、とても深い音楽性を持った人だと言うことが分かる。ただ、どっぷりはまるほどは、私の感性には響かないのも事実だ。

さて、今年、矢野さんはデビュー30周年。10年先輩だけに、NHKホールに集まった森山良子ファンの年齢層は、矢野さんのコンサートよりも確実に10年は上、という感じだ。会場内で幕の内弁当が販売されていたのが、いかにも客層を物語っているような気がする。

まずは、通常の森山良子公演の部。「この広い野原いっぱい」・「涙そうそう」など、私でも知っている有名曲もある。明瞭な発音と優れた歌唱力でまっすぐに歌詞を届ける歌声は、下手をすれば、教科書的没個性なものになりそうだが、それで、40年のキャリアが築けるはずもない。そこにとどまらない深さを感じさせるのが、さすがだ。

中盤、バックバンドが退場し、お目当ての矢野さん登場。それまで演奏していたバンドも実力者達だとは思うが、彼女のピアノの音は、私への響き方が全く違う。デュエットで3曲。ここで森山さんが引っ込み、矢野さんがソロで6曲。まさか、これだけたっぷりとソロを聴けると思っていなかったので、私としては大満足だ 初めて矢野さんの音楽に触れる人が多いということを意識してか、いつもとはちょっと違う雰囲気の演奏のような気がするし、気合いが入っていたようだ。ソロの3曲目「ごはんができたよ」の演奏など、これまで聴いた中でもベストに入るような熱演だったと思う。

再び、森山さんが舞台に戻り、二人で唱歌メドレーと、この日のために矢野さんが作ったという新曲を披露。この新曲、本当に、できあがったばかりで、まだタイトルも決まっていないそうだ。譜面も出来たばかりなので、お二人とも眼鏡をかけて、歌詞・譜面を確認しながら歌うという珍しい状況となった。

アンコールでもう一度矢野さんは登場し、「さとうきび畑」のピアノ伴奏。そして二人のアカペラでFosterの"Beautiful Dreamer"。

予想以上に充実した矢野さんのソロパート、予想外の新曲、予想もしなかった眼鏡姿での歌唱と、矢野ファンとしてもお腹一杯になるコンサートだった。ただ、森山良子ファンの皆さんにも楽しんでいただけたかが、ちょっと心配ではある。



工事用クレーンも立ち並んでいます。まだ低層の工事なので、ちょうどクレーンの操縦席が私の部屋の窓と同じぐらいの高さになっていて、 なんか威圧感を感じる今日この頃です。