ということで、福岡に行ってきた。もちろん、本題は矢野顕子さとがえるコンサート。他のウィークデーの公演は諦めたものの、ここだけはキャンセルしなかったのだが、結果、残してきた仕事が背後霊の如くつきまとう羽目になってしまった…
公演が行われたのは、宗像市。博多駅から電車で30分。せっかくの初めての街なので、公演開始よりも早めに行ってみた。しかし、市内にはいくつかの観光名所があるようだが、駅前には団地と小さな商店街がある以外、何もない。
駅周辺の散策は諦めて、会場へ向かう。会場の宗像ユリックスは、二つのホールの他に図書館やプラネタリウムもある本館だけでなく、屋内プールやジム、テニスコートやプールなどもある大規模な施設だ。この日は、小さい方のホールで矢野顕子の公演。大きい方では天童よしみの公演が行われていた。
街の規模からすると、相当に充実した施設だろう。地方都市には、バブル期に建てられた、地に足の着いていない高級感がむなしく漂うような文化施設が少なくない。しかし、この宗像ユリックスは地域に密着し、うまく溶け込んでいるように見受けられ、好印象である。掲示物などを見ると、コミュニティ活動も盛んなようで、住み心地の良いところのようだ。
もっとも、地域に溶け込んでいるという印象は、天童よしみを観に訪れた、平均年齢高め女性の大集団がロビーに集結していたために、すり込まれてしまったのかもしれない。激しく列に割り込んでくる彼女達に対抗しつつ、おにぎりを購入し、一緒にロビーで食べていると、私自身も地域に溶け込んでしまったかの錯覚が…