IN/OUT (2005.11.20)

通販でヘルスメーターを買いました。体脂肪測定機能付き。配達されるとすぐに、マニュアル片手に色々と試験。

30分後には、再び通販サイトにログインして、腹筋トレーニング・マシーンを発注したのでした…


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「やの雪のテルミン・ワンダーランド」 (05.11.19)

テルミン奏者、やの雪の演奏を聴きに行ってきた。

会場は、西新宿の白龍館。ビルの地下の飲食店街にある、一見普通の食堂だ。店名の印象通り、水餃子やトマト湯麺など、中華風のメニューが多いが、豚の角煮も名物らしく、ちょっと変わった品揃えである。そして、決して広くない店内中央に無造作に置かれているのが、超高級名器、Bösendorferのグランド・ピアノ。この狭い空間で、ライヴをしばしば催しているようで、あの村上ポンタ秀一も出演するという。なんとも謎の店である。

さて、テルミンである。1920年代、ロシアのTheremin博士が開発した、世界最古の電子楽器だ。木箱から二本のアンテナ伸びていて、その周囲には微弱な電磁場が形成されている。そこにかざした右手の動きが音程、左手がボリュームを変える、らしい。目に見えない電磁場を遮ることが演奏法なのだから、楽器に直接手を触れることは全くない。何もない空間での肉体の動きがすべて音に影響するのだから、演奏には相当の集中力が必要とされるそうだ。究極のfretless楽器とも言えるだろう。演奏者の体型によっても音色が変わってくるらしく、演奏者の存在をそのまま電子音に変換してしまう楽器なのかもしれない。今回は、演奏中、フューズが飛んでしまい、その場で中を開けてフューズ交換するというハプニングがあった。観客、特に、一番近い良い席に座っていた私には、テルミンの中を覗き込めるという幸運なアクシデントだったが、大きなコイルが2本収まっているほかは、あまり電子回路は多くないようだ。電子楽器と言ってもソリッドステートなデジタル機器ではなく、手作り感すら感じられる古き良きアナログ機械という印象である。

演奏は二部構成。一部はクラシック中心、二部は映画音楽などからの選曲で、やの雪によるテルミン演奏に、ピアノの伴奏と、一曲、"Summertime"の時だけギターの伴奏が付く。因みに、ギタリストは、赤城忠治。元FILMS()である。ちょっと得した気がする。もちろん、Bösendorferの音色も素晴らしい。

テルミンの音色というと、1950年代・60年代頃のSF映画で、空飛ぶ円盤の登場シーンに使われていたような、ちょっとチープで薄い音という印象があった。しかし、実際に間近で聴くと、そうした先入観は一蹴されてしまった。至近距離から見ていると、テルミンから発せられる電子音が演奏者のエモーションとシンクロしていることが実感できるのだ。特に第一部の後半に披露された「白鳥の湖」での高揚感溢れるサウンドには、驚かされた。逆に言うと、ソロ楽器としては、CDなどで聴くよりも、ライヴで観ないと、良さが伝わりにくいと思う。どうしても、単調に聞こえてしまうところがあるので、もう少し、エフェクターを加えるとかの工夫をすれば? とも思うが、そうするとテルミンならではの良さをスポイルすることにもなりそうで(そもそも、構造的に無理なのかも?)、難しいところかもしれない。

ロシアっぽい衣装に身を包んだやの雪氏は、演奏に集中した姿と、合間の喋りのギャップが大きい。喋らせると不思議ちゃん系、天然系のキャラクターになってしまうようだ。決してそのせいではないのだが、音量をコントロールするという左手の動きに合わせて「ガチョーン」と合いの手を入れたくなってしまったことが何度か…。いや、そういう動きに見えるのだ、これが。



コーヒー豆を買いに行き、愛飲しているマンデリンを探したけれど、品切れでした。店員に聞いたところ、最近TV番組で「マンデリンの成分に脂肪燃焼効果がある」との情報が紹介され、急に売れるようになったとのこと。はっきり言って、それまでは人気のない品種だったのに…

20年ぐらい、マンデリンを愛飲している私が断言します。「マンデリンの脂肪燃焼効果なんて、全然有効じゃ無い」