IN/OUT (2005.2.6)

シンガポール暮らしのありがたさの一つが、公共交通機関が安いこと。電車、バスは言うに及ばず、タクシーも初乗りがS$2.40(150円ぐらい)。国土の端から端まで乗っても、$40以上使うことは難しいと思われます。荷物が多い、雨が降ってる、朝寝坊した、残業で遅くなった。どんなときでも気兼ね無しに利用できるのはありがたいことです。

しかし、困ったことに、勤務先は繁華街から離れていて、深夜はタクシーがつかまらない。電話で呼び出しても、「付近に空車はみつかりません」と、つれないコンピューターからの回答が帰ってくることが多い。先週は、これで結構ストレスを感じました。

さらに、運転手の質も、(親切・丁寧なドライバーも多いが)いかがなものか、と言いたくなるレベルであることが少なくない。これまた、ストレスが溜まります。

質の低い運転手にあたって一番嫌なのは、ついついこちらも言葉遣いが荒くなり、「高慢で嫌みなニッポン人」になってしまい、後で自己嫌悪を感じてしまうことかもしれません。


out最近のOUT

"Kinsey" (05.2.6)

「キンゼイ・レポート」で有名な動物学者を描いた映画を観てきた。題材から言って、当然とも言える"R21"指定である。

彼の"Sexual Behavior in the Human Male"が発表されたのが1948年。当時としては、まさにタブーに挑んだ研究だっただろう。ほとんど我を忘れる勢いで研究にのめり込んでいく博士の姿は、あまりにも広大な研究対象に挑むドンキホーテ的学者馬鹿という感じだ。Liam Neesonは、はまり役と思える熱演。

しかし、伝記映画としては、かなり物足りない。様々なエピソードが描かれるが、結局、何を最も訴えたかったのかが伝わってこない。博士の人となり、あるいは研究自体のどちらかに、もっと思い切って焦点を絞るべきだったように思う。父親と通じ合うシーンの臭さにも閉口した。

救いは、妻役のLaura Linneyの好演だろう。女学生の頃から年老いるまでを見事に演じている。

因みに、こういう映画がシンガポールでどのように扱われるのか、という野次馬的興味もあったのだが、意外にもほとんどカットされたシーンはなかったようだ。



来週は、Chinese New Year。個人商店などでは既に長い休みに突入しているところもあります。勤務先は、大晦日と正月二日間の祝日が休みになるので、今年のカレンダーでは、火・水・木。当然、月曜と金曜を公休にして一週間休む従業員が多いのですが、残念ながら私はカレンダー通りの出勤です。

一応、休み中の小旅行は計画していますが、見所の多い観光地では無いので、ぼーっとするだけの休日になりそうです。ま、そういうのが、今は一番ありがたく、必要な休み方だと思う今日この頃です。