IN/OUT (2004.7.18)

香港出張中の金曜日、台風のため「シグナル8(The No. 8 Northeast Gale or Storm Signal)」が発令されました。この警報は、最高位がシグナル10で、8以上だとオフィスをクローズし従業員を帰宅させることが勧告されるそうです。そのため、オフィスの現地スタッフ達は午前中で全員引き上げ、残ったのは日本人出向者と出張者のみになってしまいました。

実際には、一時的に風雨が強まったと感じた以外は暴風雨というほどのことはなかったのですが、店の大半が閉まるのには参りました。日頃の喧噪からは信じられないほど人通りの少なくなった町を、飲食店を探し回る羽目に。


in最近のIN

物欲の町を行く (04.7.17)

台風の通り過ぎた土曜日、旺角の方へ出かけてみた。出張時の拠点となる尖沙咀に比べると、ぐっと庶民的なエリアである。

この辺りには、電脳系のショップも集中しているようだが、目立つのはPC関連よりも携帯電話だ。NOKIAの最新機種がNathan Roadの観光客相手のショップに比べて2割程度は安い(空港内の免税店は、Nathan Roadよりもさらに2割ほど高い。高過ぎである)。さらに、名前も聞いたことのない中国系メーカーの、実用性を無視したまでに小型化された機種など、シンガポールのショップでは見かけないものも多い。GSM方式の携帯電話なので、シンガポールでもそのまま使えるため、ついつい話の種に欲しくなってしまう。

それにしても、人が多い。人口はシンガポールの1.6倍。面積も同じ程度の比率なので、人口密度はほぼ同じはずだが(1平方キロあたり6千人強)、とてもそうは思えない。昼間、中国から訪れている人が多いのだろうか? 歩いているうちに、鉄道(KCR)の駅に辿り着いたので、適当に、もっと人の少なそうな住宅街に行ってみることにした。

それでも、駅前の市場などはかなりの人出だ。発泡スチロールの箱に水を張ったプチ・生け簀に川魚が並べられている魚屋などを冷やかしたりする。私にとってはグロテスク系の食材が多く、こちらでは物欲・購買欲・食欲は刺激されなかったが、こういう所を無目的に歩き回るのは楽しい。同じ東アジア系なので(というより、私は香港人っぽい外見らしい)、人混みに溶け込めてしまうのが気楽である。

因みに、日本の文物に人気があるのは相変わらずのようで、唯川恵の翻訳本の広告や崔洋一監督の「クイール」の予告(中国語タイトルは"導盲犬小Q"。 小Qって可愛いかも)などが目立っていた。


Thunderbirdに乗り換える (04.7.15)

ブラウザをFirefoxに乗り換えた機会に、タブレットPC TC1100で使うメーラーを、これまでのnPOP & Becky!から、Mozilla Thunderbirdに切り替えてみた。デスクトップPCでは、Becky!にPOPFileを組み合わせて使っているが、モバイルで使用するには少々大袈裟な感じがする。しかし、スパムの自動振り分けは欲しい。その点、Mozilla Thunderbirdは、単体でベイズ法によるジャンク・メール判別機能が装備されている。

使用感は、なかなか良い感じだ。機能的にはBecky!の方が優れていると感じる点も多いが、必要な点は大体網羅されているようだ。ジャンク・メールの扱いも充分に賢い。実際の所、メーラーの良し悪しを分けるのは、機能より慣れの要素が強いと思う。そういう意味では、もっと使い込んで手に馴染ませても良いな、と思わせるソフトだ。



翻って、シンガポールは台風もなければ地震もありません。激しい雷雨は降るけど、数時間で止む場合が多く(もっとも、短期集中で降る雨の激しさはとんでもないものではありますが)、自然災害のとても少ない所です。インドネシアから流れてくる煙害=Hazeがあるけれど、これは天災と言うよりは人災と言うべきかな。