IN/OUT (2004.4.25)

インターネットの発達とNHK国際放送のおかげで、日本のニュースに不自由しない暮らしが送れるのはありがたいことですが、逆に、地元のニュースに疎くなってしまうのは問題かもしれません。

Nicoll Highwayで起きた崩落事故も、知ったのは翌朝になってからでした。これでは、危機管理という観点からもよろしくないな。


in最近のIN

"Kill Bill: Vol. 2" (04.04.24)

"Kill Bill"の続きを見てきた。パート2とか続編というより、"Kill Bill"という一本の作品が、前半と後半に分かれてしまったということなので、Vol. 1を見ていない人には不親切と思われる始まり方だし、ラストのクレジットでは、Vol. 1の登場人物も紹介されている。

しかし、映画の雰囲気はかなり違ったものになっている。暴走し過ぎのきらいもあったVol. 1に対し、緊張感溢れる場面と、折々に挿入される笑いとのバランスが良くなっていると思う。マカロニ・ウエスタンと香港カンフー映画、さらに侍スピリットへの愛が詰め込まれた脚本と演出が、失速することなく、ハイ・テンションのまま持続するのがすごい。そして、Uma Thurmanが本当に魅力的に映っている。

残念だったのは、Pai Meiの下での修行シーンの中国語が理解できなかったことだ。英語字幕が出るが、背景が白っぽいところにそのまま白い文字で出てくるので、非常に見にくい。こちらが苦労して字幕を睨んでいる間に、周囲の中華系シンガポール人がタイミング良いリアクションで大笑いしていたのが悔しい。

こんなにも自分の趣味・嗜好を徹底的に追求した映画を撮りながら、商業的にも成功させてしまうのだから、Tarantino、つくづく大した奴だ。Uma Thurmanとの共同作業が本当に嬉しかったのか、The Brideのキャラクター原案として、"Q & U"と、でっかくクレジットを出す無邪気さも、憎めないなぁ。


"The Lord of the Rings Motion Picture Trilogy THE EXHIBITION" (04.04.25)

「指輪物語・映画三部作の展示会」を見に、Singapore Science Centreに行ってきた。

映画で使われた小道具や衣装の展示、撮影風景のヴィデオ上映(DVDに収録されているメイキングの一部だろう)などが行われており、「アジアで唯一の開催」との謳い文句になっている。

規模自体は大したことないが、衣装や小道具の本当に細かいところまでこだわった細工を見ると、映画のために一つの世界を完璧に作り上げてしまったスタッフの努力と執念に感心させられる。そして、何よりも興味深かったのが、「君もホビットになれるマッシーン(勝手に命名)」。ブルースクリーンをバックに、半分に割られたベンチが置かれている。右半分は普通のサイズだが、左半分はずいぶんと大きなベンチだ。それぞれに客が座り、カメラを通すとあら不思議。ベンチが左右同じ大きさになるように調整されて一つに合成される。つまり左半分を縮小するわけで、こっちに座った人はホビット・サイズになってしまう訳だ。ブルースクリーンの背景に、草原の風景を合成して完成。これなら、同じ空間で演技ができるのだから、人間とホビットの共演も自然にできる訳だ。なるほど。当たり前の理屈だが、目の前で見ると、とても興味深い。

その後、会場のScience Centreの一般展示も見て回った。いわゆる「科学技術館」で、物理や生物、エネルギー関連などなど、実際に試してみることが出来る装置が並んでいる教育施設だ。どうせ、シンガポールの展示館だからしょぼいに違いないと思いこんで、今まで足を運んでいなかったのだが、なかなかどうして、楽しいぞ。とりたてて目玉となるような凄い展示が有るわけでは無く, 「x年の科学」の付録に毛の生えたような展示が多いのだが、結構ツボにはまってしまった。

こちらに住んでいる人には勧められても、海外から当地を訪れる人を案内するには微妙な施設ではある。因みに、敷地内には屋内スキー場「Snow City」もあるが、これまた、海外からの観光客を連れて行くのは気が引けるセコさではある。



昼下がりという時間帯だったおかげで、たまたま車両が通行していなかったのが不幸中の幸いと言える事故でしたが、あの道は、バスでもタクシーでも利用する機会が多かっただけに、怖い。さらに、以前から抱いていた、シンガポールの建築基準が甘いのではないかという危惧がさらに強まってきました。高速道路の橋梁を支える柱なんて、絶対、華奢すぎると思う…