IN/OUT (2004.3.14)

サッカー・ワールドカップ予選、シンガポールvs日本戦のチケット争奪戦は、予想通り、というか予想以上の激烈さだったようです。

電話、WWWともに極めてつながりにくく、全島に20個所ほどあるSISTICのアウトレットには長蛇の列。しかし、並んだ人のうち、実際に手に入れることが出来たのは、各売り場とも先頭から10人足らずだったようです(最近出来たばかりで、その存在があまり知られていなかったEsplanadeにあるアウトレットだけは、楽勝で入手できたらしいが)。結局、気合いを入れて並んだ人か、運良く電話やWWWがつながった人だけが入手に成功。公式には5000枚発売ということでしたが、実際に一般にリリースされたのは3000枚程度だったと囁かれています。

もっとも、その直後からシンガポールと日本のオークション・サイトでは取引が始まっているようなので、「とりあえず」4枚買えちゃった人や、最初から転売目的だった人も多かったようですが…


in最近のIN

"Monster" (04.03.13)

Charlize Theronがアカデミー・主演女優賞を獲得した映画を観てきた。

Charlize Theron嬢の、体型デブ化、容貌ブス化を極めた役作りが凄い。本来は「美人女優」という位置づけのはずなのに…。汚れ役なんて言葉じゃ生ぬるいだろう。完全に役柄と一体化したような演技は、確かにアカデミー賞を取って不思議じゃない。共演のChristina Ricci嬢の方は、従来のイメージの延長線上にあるような役柄という感じもするが、はまり役で、こちらも好演だ。

物語自体は、実話に基づいた連続殺人犯を主人公にしたものだけに、全体に重苦しく、いささか感情移入しづらいストーリーだった。主人公達に比して、「世間側」の人達の描写がステロタイプで、今一歩、掘り下げられていないような感じがあった。その辺の弱点を、Charlize嬢の熱演でねじ伏せつつ、Christina嬢が毒消ししてるというところか。邪推かもしれないが、製作者側としては、実話なので(被害者側の感情を考えれば)どこまで主人公達の行動を必然性あるものとして描くか、難しかったのかな、という気もした。

しかし、ラストのまとめ方が、うまいと思った。実話の枠を逸脱しない当たり前の終わり方でありながら、とても映画的に落としてくれたという感じで、これで印象が良くなった。



ということで、当地の日本人社会では格好の話題となっている訳で、昨年の「NHKのど自慢・イン・シンガポール」に匹敵する一大イベントと化しています。熱心なサッカー・ファンからは、A代表の試合応援が「のど自慢」と同レベルの物見遊山気分か!と言われそうですが、そりゃ、しょうがないってものでしょう。