IN/OUT (2004.3.7)

サッカー・ワールドカップ予選、シンガポールvs日本戦が近づいてきました。

会場は、National Stadiumではなく、Jalan Besar Stadium。チケットは11日に発売開始で、当日券は無し。6000人しか収容できないスタジアムのため、熾烈なチケット争奪戦が予想されています。

と言っても、実際には「日本人の間で熾烈な」と表現した方が正確かもしれません。日本vsオマーン戦と同じ2月18日にインドvsシンガポール戦も行われていましたが、翌日の地元放送局のスポーツニュースは、イングランド代表とポルトガル代表の親善試合の方がトップ扱い。誰も、自国がワールドカップに出場できるなんて期待してないようです…。


in最近のIN

"David Bowie Reality Tour 2004" (04.03.04)

David Bowieのコンサートを観に、Singapore Indoor Stadiumへ行ってきた。

開場は20時だったが、一時間ほど、まったく開演する気配が無い。21時近くになって、アナウンスも何もなくいきなり客電が落ち、ステージ上のスクリーンにアニメーションが映写される。アニメーションはやがて実写映像になり、それをバックにメンバーが舞台へ登場。冒頭の演出から、センスの良さが炸裂だ。

新アルバム"Reality"からの曲だけでなく、幅広い年代からの曲が演奏された。よもやライヴで聴けるとは思ってもいなかった"Under Pressure"。マイ・ベストの一曲 "Life On Mars?"(Rick Wakemanのピアノで聴きたかったというのは贅沢すぎだな)。さらにアンコールでは"Five Years"に"Ziggy Stardust"。至福幸福。極めて満足度の高い旧作群からの選曲だった。

また、"Reality"収録曲のクオリティの高さも再認識した。どうせならこのアルバムから全曲披露してもらいたかったぐらいだ。もっとも、会場に詰めかけていた高齢白人の多くは新作を聞き込んでいないらしく、旧作で立ち上がり、"Reality"からの選曲だと座ってしまう。なんだかなぁ…

バンド・メンバーの技量、大音量でありながらきちんとバランス良く分離した音響、スクリーンに映し出される映像のセンス、全て、極めてレベルが高い。が、何よりも、Bowie様の立居振舞、一挙手一投足が格好良すぎ。もう、しびれまくり。

1990年に東京ドームで観た公演は、ノリが悪く、不機嫌で、アンコール無しで終わるという最悪のものだったが(楽屋にケイタリングした食事が不味くて機嫌を損ねたという噂だった…)、本日のBowie様はとてもご機嫌がよろしい。曲間には、にこやかに観客とやり取りをしている。やはり英語圏での公演の方が本人も楽しめるのだろうか。過剰な演出や、計算されたコンセプトのようなものはあまり感じられず、彼のコンサートとしては、シンプルな印象だ。一時は、ライヴでは過去の曲を一切やらないと宣言したこともあったが、そういう拘りを捨て、肩の力を抜いた新しい境地に到ったかのように見える。それがまた格好良くて、もう…

コンサート終了後、自宅に戻り、Bowie様のオフィシャル・サイトを見ると、既に"03.04.2004 NEWS"として"SINGAPORE SET LIST"がアップされていた。大ベテラン(1947年生まれ!)でありながら、新しい技術、メディアにも積極的に関わり続けているところが、いかにも彼らしい。



期末締め日という最悪の日程のため、個人的には観戦は難しいと諦めているのですが、せっかくの大イベント、チケット争奪戦にだけでも参戦してみようか思案中。まぁ、Bowie様のパフォーマンスの余韻だけで一ヶ月はしのげそうだから、我慢するかなぁ…