IN/OUT (2004.2.29) |
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先週は、一週間の香港出張でした。 週末も香港にいた割には、土日ともオフィスに出たり、空き時間に映画館に行ったり、「とん吉」(シンガポールにもチェーン展開しているトンカツ屋)で食事したりと、普段と変わりない過ごし方だったような… 最近のOUT"Cold Mountain" (04.02.21)Anthony Minghella監督の文芸作を、香港の映画館で観てきた。 映像は絵画的で(私の好みとは違うが)美しい。出演者達は皆、熱演。特にNicole Kidmanの表情が時間の経過とともに変化していく様はさすがだと思う。しかし、2時間半の上映時間を費やしてもまだ、あらすじをなぞるのに精一杯という印象を受けた。結果、波乱万丈の出来事に、今ひとつ必然性が感じられない。映画ではなく、原作の長編小説をじっくり読んだ方が良かったように思えた。 ストーリーにもう一つ入り込めなかったせいか、俳優達の熱演も、逆にわざとらしく感じられてしまった。特に、Renée Zellwegerの役作りは、ちょっと類型的すぎるような気がする(もっとも、アカデミー助演女優賞にノミネートされているので、私の鑑賞眼が無いということなのかもしれないが…)。というか、ラヴ・コメディにも主演する女優さんがこんな扱いで良いのかしらん?Natalie Portmanの脇役っぷりも、もったいないような…。贅沢な配役は紛れもなく「大作」なのに、どこか物足りなさを覚える映画だったのは、私に、背景となる南北戦争に関する知識が不足していたからなのかもしれない。 香港の映画館の雰囲気はシンガポールに近いように思うのですが、大きく違うのは、英語タイトルが中国語に訳されていることです。シンガポールでは、英語も公用語なので、上映中に中文字幕が付くことはあっても、ポスターなどは英語のままです。香港では、"Cold Mountain"は「亂世情天」。リバイバル上映されていた「風と共に去りぬ("Gone With The Wind")」が「亂世佳人」。偶然なのか、意図的なのか、はたまた南北戦争は一般的に「亂世」と訳されるのか?? 因みに、"The Lord of The Rings: The Return of The King"は、「魔戒三部曲:王者再臨」になっていました。「指輪」って文字が無いと、雰囲気が出ないなぁ。 |