IN/OUT (2003.7.13) |
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米国との自由貿易協定で、最大の障害となっていた問題がついに解決することになりました。そう、チューインガム。 1992年以降、シンガポールへのガムの持ち込みは一切禁止されていたのですが、シカゴに拠点を置くガム・メーカーの強力なロビー活動によって、ついに「シュガーフリー・ガムに限って」輸入販売が認められることになるそうです。政府を動かしてまで、人口400万のこの国に参入したところで、巨大ガム市場が開けるとも思えないのですが、とにかくごり押ししてしまうところが、さすが米国。ま、これが最大の障害となってしまうところが、シンガポールらしいとも言えますが。 最近のIN"Terminator 3: Rise of the Machines" (03.7.13)"Terminator"シリーズの第三弾を観てきた。 見所はもちろんアクションシーンなのだが、"The Matrix"シリーズがハリウッド特撮SF映画の一つの基軸となっているように思われる中、"Terminator"は、ワイヤーアクションやマシンガン・ショットなどに色目は使わず、ひたすら重量級パワーで押しまくっている。例えば、見せ場の一つに派手なカーチェイスがあるのだが、"The Matrix Reloaded"の高速道路シーンのようなスピード感溢れるハイテク撮影とは対照的な泥臭さだ。 第二作で一応の完結を見た物語の続編を12年ぶりに作るにあたって、製作陣は意外なほど正統派の作品に仕上げたな、という印象だ。シリーズが進むにつれ謎が謎を呼ぶ"The Matrix"シリーズと違い、実にまっすぐにストーリーは進んでいく。既にお馴染みとなっているTerminator的世界観が破綻無くつながっているのは見事だが、意外なほど「大作」という感じがしない。あちこちに挿入されるギャグっぽいシーンを見ていると、第二作に見られた「重厚さ = "大作"感」を意識的に避けようとしているようにすら思える。さらに、後半のいささか荒っぽいまでのご都合主義が、"B級"の匂いまで放っている。若干の肩すかしを覚えつつ、これぐらいのトホホ感がある方が、演技派とは言えないSchwarzeneggerには似合っているようにも思う。期待したものとは、かなり手触りの違う作品だったが、これはこれで悪くは無いかな。 それにしても、女性型Terminator "T-X"は、身につけている衣服も液体金属なんだよなぁ? ま、矛盾点をあげつらうのは無粋ではありますが… 最近のOUT女王様には虫が付いてる (03.7.13)四季が無い上に、国内には水耕栽培のレタス工場ぐらいしか農業が無い当地では、食材の旬というものを意識することはほとんど無い。しかし、果物、特にドリアンやマンゴスティンに関しては、シーズンが存在する。果物の王様と言われるドリアンのシーズンには、町中にあの独特の匂いが溢れ、私などは閉口するのだが、果物の女王、マンゴスティンに悪臭は無い。ちょうど、今頃からがタイ産のマンゴスティンのシーズンである。 トロピカル・フルーツにしては癖が無く上品な味わいのマンゴスティンは、害虫の問題のため、特別な燻蒸処理をするか冷凍にしたものしか日本への輸出ができないらしい。そのため、日本では一個400円近くの法外な値段が付いているとの噂も聞く。こちらでは、1Kgで3ドル、200円ぐらいだろうか。 と言いながら、わざわざ自宅で食べるほどのことも無いかと、今まで買ったことは無かった。市場で買うマンゴスティンについては「悪い噂」も聞くし…。しかし、ついに在星5年目にして購入を決意。一応、地元系ではやや高級なスーパーマーケットで4個ほど買ってみた。 冷蔵庫でしばらく冷やした後、包丁を入れる。赤い肉厚の皮の奥に、白い上品な果肉が、と思ったところで、切り口からわらわらと黒い物が…。蟻だ。わらわら、どころか、わらわらわらわらわらわらと出てくる出てくる。気持ち悪ぃ! 昆虫全般苦手だが、蟻は特に嫌だ。あの悪い噂、蟻が出てくることがある、というのは本当だった。 蟻対策として、買ってしばらく水につけておくと良いというのを聞いたことがあったのを思い出したのは、残りの3個に包丁を入れずに廃棄処分した後だ。まぁ、もう二度と自宅で食べようとは思わないだろう。 チューインガムの禁止は、本来は町の美観を保つという目的が強かったと思うのですが、いつの間にか、健康問題にすり替わり、「シュガーフリー・ガムには健康増進に役立つ成分が入っている」と駐米シンガポール大使が談話を発表してしまう(「ただし、その成分が何なのか、私には no idea だ…」 と続くのですが)あたりが、いかにも政治的解決という感じ。 ガムの禁止された国から、たまに日本に行くと、ガムの捨てかすの汚れがやたらと目に付くようになるものです。そのうち、シンガポールも汚れが目立つようになっちゃうかも、と思うと、ガム会社の人には悪いが、ちょっとげんなりする今日この頃です。 |