IN/OUT (2003.3.30)

この一ヶ月ほど、SPAM系広告が急増。一日、50通以上は届く勢いになってしまいました。どうも、メールアドレスがその手の業者のデータベースに相当出回ってしまったようです。広告によっては、データベースから削除する方法が書かれているものもあるけど、返信したところで、メールアドレスが生きている事の証明と捉えられて、別のSPAM業者にアドレスが売られるだけだし、困ったもんです。

消極対応として、受信時、「ゴミ箱」に直接振り分けてしまうよう、送信元や件名の特徴をメーラーにせっせと設定しております。たまにゴミ箱を開いてみる瞬間は、仕掛けておいたゴキブリ・ホイホイをチェックするような感覚です。


in最近のIN

"Rolling Stones Licks World Tour 2003" (03.03.24)

The Rolling Stonesの公演を観に、Singapore Indoor Stadiumへ行ってきた。

普段、当地のコンサートでは、あまり物販が充実していることはないのだが、そこはさすがStones、場外にテントを設営してポスターやTシャツを売っている。白人が目立つ場内では、皆、うきうきしている。前の席に座っていた、少々高齢の白人女性は、隣の男性に嬉々として「Altamontの悲劇」について語っている。トイレでは、買ったばかりのTシャツに着替えるネクタイ姿のおじさん達。雰囲気はコンサート前というよりは、お祭りという感じだ。

一時間遅れで開演。とにかく、すごい、すばらしい、楽しい。商業ロックとかロック産業なんて揶揄を遙かに超越した、唯一無二のバンドだと実感する。ステージ・アクション、客の煽り方、すべて、ルーズなようで入念に練られているのだろう…、などと考えるのも野暮というものだ。私の席は舞台の真横だったが、MickもKeithもRonも、何度も近くまで来てくれるし、バック・コーラスのダイナマイトお姉さんが振り向いて愛想を振ってくれるのも、嬉しい。なまじ、アリーナの中央あたりよりは、よほど良い席だったと思う。

一番若いRon Woodですら、55歳。Charlie Wattsは61歳。しかし、ステージングは、「どーだ、俺たちは生き残ってるぜ」、との叫びが聞こえてきそうな熱さだ。あるいは、私に、熱心なファンといえるほどの思い入れが無いせいかもしれないが、楽曲や演奏の音楽性よりも、彼らのたたずまい自体に強烈な印象を受けた。アンコール、"Jumpin' Jack Flash"が終わり、全員で一列になって挨拶をした後、サポートメンバーが去り、Stonesの4人だけが残って、もう一度挨拶する姿に、なんか目頭が熱くなってしまったよ。



Rolling Stonesは、シンガポールで二回の公演を済ませた後、予定では香港、上海、北京に向かうはずだったのですが、最近のSARS騒動で、香港公演も中国公演も中止になったそうです。彼の地の人たち、悔しいだろうなぁ。

シンガポールでは、3月29日現在、患者数は 89人。ほぼすべての患者について感染経路は特定されていて(香港旅行に行って感染した三人のシンガポール人が根っこ。で、感染は三次まで)、さらに感染の疑いのある1500人余りに、自宅隔離の通達が出されています。毎日、当局の人が見回りに行って、無断で外出したのがばれたら、初回5千ドル、二回目から1万ドルの罰金というのが、いかにもシンガポール。

プチ全体主義国家だけに、こういう時のコントロールは容易なようで、政府も事態の沈静化に自信を持っているようです。メインランド・チャイナと陸続きの香港では、こうは行かないのでしょう。

そのためか、深刻な危機意識のようなものは広がっておらず、学校が閉鎖になったため、お子様達が町へ繰り出して、平日の繁華街は賑わっていたそうです。