IN/OUT (2003.1.2)

と言うことで、先週は社員旅行へ。例年、8月のNational Dayの頃に行くことが多いのだけど、今年は諸般の事情でこの時期に。行き先は、4年連続でオーストラリア。


in最近のIN

社員旅行 (02.12.27-31)

12月27日 - Singapore発

  • 午前8時、Changi空港集合
  • 9時50分発SQ便 / 20時半ごろMelbourne着

7時間余りのフライトと3時間の時差で、到着したのは夜9時近く。日が長い時期なので、ちょうど日没時だった。そこからホテルへ、バスで40分ほど。町中の便利な場所にあるホテルだが、安い団体ツアー用の所で、部屋にバスタブは無し。

チェックイン後、カジノに行く組と、中華街に軽食を取りに行く組の希望者を募るということだったが、どちらも嫌なので、速攻、一人で街へ出てみる。Melbourne地域は人口350万人程度の大都市圏らしいが、ダウンタウンはこぢんまりした感じで、かつ、格子状の通りになっているので、歩きやすい。しばらくうろうろして、道端の安食堂で、ナッチョとビール。

12月28日 - Melbourne - Phillip Island

団体ツアー最初の観光地は、"Victoria's Open Range Zoo"。サファリ・パーク形式の動物園である。なぜ、オーストラリアに来て、アフリカの動物を見るのか? という根本的な疑問はさておくとしても、動物の種類も数も少なく、しかし敷地は広大で、下手したらケニアの自然保護区より動物密度が低いかもしれないのは、がっかり感高し。しかも、象やライオンがおらず、キリンとサイが目玉というのだから、寂しい。それでも、サイの親子を見ることができたので、まぁ良しとするか。

昼食は、中華街。その後、Queen Victoria Marketへ。特に買う物も無いので、食料品店を適当に見て回る。肉屋の店先に、頭だけ落として皮をはいだ子羊が一頭丸々吊されていて、65ドル、というのが、いかにもオーストラリアっぽい。

夕方、大迷路とびっくりハウス系見せ物の"Amaze'N Things"なる所で一休みを挟みつつ、Phillip Islandへ向かう。中華の夕食を取った後、Melbourne観光最大の目玉、Penguin Parade。日没後、海から上がり、海岸を横切り、斜面の灌木の茂みにある営巣地に戻るペンギンの群を観察するのである。

8時半頃、ビジターセンターに到着。海岸沿いの観覧席は既に観光客で一杯だったが、何とか比較的良い場所をキープし、日没を待つ。9時過ぎ、最初の一群が砂浜に現れる。あたりの様子を慎重に伺い、カモメを見つけると一斉に海の方に引き返そうとする姿が可愛い。9時半にはホテルに帰るバスに乗らなければならないため、すぐに観覧席を離れらなければならなかったのが残念だが、ビジターセンターに戻る遊歩道でも、すぐ近くを歩くペンギンを見ることができる。Little Penguinという小さな種類のペンギンで、不器用そうな歩き方がキュート。餌付けも何もされていない、完全に野生のペンギンだが、ここではカメラ・ビデオの持ち込みを禁止するなど手厚く保護されているためか、人間を恐れていないようだ。その様子は、公式サイトの"CLICK HERE TO VIEW THE PHOTO ALBUM"をクリック

Phillip Islandからホテルまで、バスで2時間ほど。

12月29日 - Melbourne - 自由行動

この日は、待望の自由行動。まずは、ホテルから徒歩でFitzroy Gardensへ。広い公園で、園内には復元されたキャプテン・クックのコテージが公開されている。一回りした後、駅に直行するつもりだったのだが、道を間違え、20分ほどまったく違う方向に歩き続けてしまった。いくら格子状で分かり易い町並みでも、東西に走る道とと南北の道を勘違いしたら、どうしようも無いのである。曇っていて、太陽を目印に出来なかったし…(言い訳)。それでも、知らない都市の、繁華街ではなく普通の住宅街を歩くこと自体は、嫌いじゃないので、何となく楽しい(開き直り)。

間違いに気付き、引き返す途中、行くつもりの無かった"Old Melbourne Gaol"の前を通りかかり、せっかくだから入ってみた。1841年に建築が開始され、1924年に閉鎖された監獄である。伝説的アウトロー、Ned Kellyを処刑したことで有名だそうだ。絞首台の様子が人形で再現されている。少々、悪趣味な施設ではある。

寄り道の末、Flinders Street駅に到着。Melbourneの鉄道は、市内中心部を走る路面電車と、郊外を結ぶ列車があり、充実した路線と、運賃体系の分かりやすさで、旅行者にも利用しやすいと思う。一日乗り放題のチケット($5.20)を買って、Williamstownを目指す。途中、一度乗り換えて、30分ほど。特に何もない郊外の町だが、海辺でのんびりしようという腹づもりだったのだ。しかし、あいにくの曇天と強風で、結局、早々に退散。

市内に戻り、Yarra Riverの川岸、Southgateで遅めの昼食。ラムのローストが乗ったサラダとビール。うまい。そこから、徒歩で水族館。中規模の水族館だが、いまいち目玉展示に欠けるという印象だ。水槽の裏側を意識的に見せている箇所や、極小のクラゲの展示などが興味深い。

その後、ホテルに集合。自由行動日でも夕食は全員で。当然、中華街で中華料理である。

12月30日 - Melbourne - Mornington Peninsula - Melbourne

再び、団体バスツアー。まずは、Dandenong Rangesを走る蒸気機関車、Puffing Billyに乗る。1900年代初期に開拓のために作られた鉄道を、現在は地元ボランティアの人達が観光用に運用しているそうだ。単に山の中を走るだけ、と言えばそれまでだが、鉄道の旅など滅多にすることのないシンガポール人は楽しそうだ。

続いて、ラベンダー農園。8年前に広大な土地を買い取ってラベンダー栽培を始めたという女主人に説明を聞き、ランチ(洋食!)。果たして、わざわざ遠くから見に来る価値があるのかは疑問である。

途中、Port Phillip湾を見下ろすリフトに乗ったりしつつ向かったのが、苺狩り。これまた、オーストラリアくんだりまで来てやる価値があるのか疑問ではあるが、農場自体が珍しいシンガポール人は楽しそうだ。いや、農場というより、ただで苺を持って帰れるのが嬉しいのか。

一旦、市内に戻り、土産物屋。そして、最後もまた、中華街で中華料理の夕食。出発まで時間があるので、Fitzroy Gardensに行き、ポッサムにパンを与える。小型の有袋類で、40cmほどの体長だろうか、大きなリスっぽい外観。人の手から餌をもらって、前足でつかんで食べる姿は、確かに可愛い。しかし、前日、一人で来たときに、ポッサムは法律で保護されており、餌を与えることは禁じられている旨の立て看板を読んでいたので、こういうのを団体ツアーで行うのはいかがなものかと腰が引ける。もちろん、お子さま達は大喜びだ。

23時頃、空港到着。

12月31日 - Singapore着

  • 0時50分発SQ便 / 5時30分頃、Changi空港着

ということで、大きな事故もなく社員旅行終了(同室者が帰りの航空券を紛失してひと騒動あったが…)。

社員とその家族への福利厚生の一環なので、参加するお子さま達にも楽しめるツアーが第一条件となり、結果、食事は中華料理ばかり。個人的にいまいち感が強い観光地が多くなるのも、いたしかたない。皆が満足してくれれば、マネージメンツとしては、無問題なのである。それでも、一度ぐらいは、Little Italyで夕食を取りたかった…



帰ってきて、一夜明けると2003年。シンガポールでは、GST(消費税)が、これまでの3%から、4%にアップしました。本来は、5%になる予定だったのが、昨今の経済状況を鑑みて、2003年は4%、翌年5%に引き上げ、ということになったのです。しかし、それが決まったのが、2002年も12月に入ってから。実施一ヶ月前を切った時点で税率変更になっても誰も騒がないところが、さすが小国シンガポール。小回りが利くようです。