IN/OUT (2002.12.22)

年末のお楽しみ、矢野顕子 さとがえるコンサートへ行ってきた。詳しくはやのコレに書くが、いやはや、7年目に入った恒例行事なのに、マンネリになるどころか、年々クオリティを高めていくのには、恐れ入るばかりだ。ライヴから受ける衝撃は、自分の体調や精神状態などに大きく左右されるので、はなはだ主観的な感想ではあるが、15日のNHKホールでの演奏は、過去の矢野さんのコンサートと比しても、ベストの一本だったと思う。「青い山脈」でAnthony Jackson氏がベースソロとか、「げんこつやまのたぬきさん」で佐橋佳幸氏のギターが呻る、と言っても、知らない人は信じてくれないだろうなぁ。

公演後、これまた恒例、やのコレオフ会。ライヴの余韻もあり、例年以上に楽しんだ。しかし、ライヴの興奮冷めやらぬまま飲み会に突入したので、幹事のくせに、すっかり飲み過ぎ。それもまた良し（か？）。

日本に行ってつくづく思うのは、店員さんの質の高さだ。愛想が良いし、適切なアドバイスをしてくれる人も多い。シンガポールで、この人から買って良かった、と思わせてくれるような店員さんに出会うことは極めてまれなので、嬉しくなる。嬉しくなった勢いで、iPOD、iPAQ、電子辞書、ソフトウェア、衣料等々、購入。

iPAQ Pocket PCは、現在使用している初代機が、そろそろバッテリー寿命になったので、買い換えようと思っていたのだが、日本では非常に売れ行きが悪いらしく、販売している店を探すのに苦労した。この機会に、ザウルスやパーム系への移行、あるいはPocket PC陣営で唯一気を吐く東芝製への乗換も考えたが、毎日使い続けてきて、すっかり愛着がわいてしまったので、つい義理を立ててしまった。客観的に見たら、Pocket PC自体は個人ユースのPDAとしては、魅力に欠けるものだとは思うのだが…。訪日前は、HP製のタブレットPCが販売開始されていたら買っちゃおうかと思っていたのだが、まだ店頭に並んでおらず、そこまでの浪費は回避。

さらに、ちゃんと髪質を考えてカットしてくれる美容師にも感動。すぐに電気バリカンを取り出すシンガポール美容師とは大違いである。

ということで、iPODを買ってきた。

メニュー階層がやや深いかな、とも思うが、使い勝手はまずまず。携帯用プレイヤーとしては、音質もそこそこだろう。曲の持つ微妙なニュアンスが消えてしまうのが悲しいが、MP3なんだから贅沢は言えない。Windows版のソフトウェアが、Apple製では無く、画面デザインもユーザーインターフェースも、iPODの雰囲気を壊しまくりなのは、相当悲しい。また、PCにマウントする時と、CD情報をネット経由で取得に行くとき、システム全体が不安定になってしまうのが難点だが、これは、PCやネットワーク環境との相性があるので、iPODだけのせいでは無いのだろう。CDのデータベースも、一発では検索に失敗しても何度か試すとヒットするなど、なんだか安定性に欠けるようだ。

と、欠点もあるのだが、この素晴らしいデザインだけで、全て帳消し。許せてしまう。これから当分、CDからのリッピングに忙殺されそうである。

年末恒例のAD&Dが開催された。シンガポールの関連企業合同の忘年パーティーである。

パーティー開始前に「有名スターと記念撮影」という企画があったのだが、やってきたのは、どう見ても中華系の顔立ちに無理矢理かつらを被っただけの、Marilyn MonroeやElvis Presley。かなり寒い。

パーティの開始は、CoCo Leeのそっくりさんの歌。それなりに似ていたが、私に割り当てられたテーブル（日本人席）で、香港の歌姫である彼女を知っているのは私だけだった。ちと寂しい。

例によって、ゲーム大会あり、マジックショーありの、だらだらと深夜12時過ぎまで続くパーティーで、大して楽しくもないのだが、立場上、途中で帰るわけにもいかず、ひたすらワインを飲んでいたら、最後の最後に、大当たり。お楽しみ抽選会の一等景品、フジのデジタル・カメラ、FinePix F601をゲット。四年も出席し続けていると、良いこともあるものだ。もっとも、デジタル・カメラ自体は既に別のを持っているし、かといってYahoo! オークションで売り飛ばして現金を独り占めするのも、日本人マネージメンツとしては大人気ないし、どうしたもんだか、少々悩み中である。