IN/OUT (2002.3.31)

日本名「バイオ・ハザード」。ヴィデオ・ゲームの映画化作品を見てきた。ゲーム自体はどんなものだか知らないのだが…

悲しいかな、実に志の低い映画だ。色々とショック・シーンを仕掛けているものの、どれもこれも、別の映画で既に見たことのあるような映像ばかり。ゲームはゲームでも「元ネタは何でしょう？」を当てるクイズかと思えるほどの、パクりの連続。さらに、あれもこれもと欲張り過ぎた、何ともまとまりが悪い筋立てである。

しかしながら、開き直ったかのような勢いある演出は、それなりに楽しめる。むしろ、あれだけ色々な要素を詰め込んだ脚本を、曲がりなりにも一気に見せる力業は大したもの、と言えるかもしれない。終盤の展開からラスト・シーンは、A級作品では考えられないような、約束事を無視した突き抜け方だ。主演のMilla Jovovichは、必然性無しのサービス・カットも含め、なかなかの活躍ぶり。戦闘の最中、いつお化粧直したの？ というカットが多いのも、逆にB級らしくてよろしい。

所詮、B級作品と、軽い気持ちで見るには、快作と言える。なんやかんや文句をつける割には、結構楽しんでしまった。