IN/OUT (2001.12.13)

矢野顕子の「さとがえるコンサート」を観に、日本へ行って来ました。

7時間弱という中途半端な飛行時間の夜行便ではろくに眠れず、着陸直後はやたら不機嫌。
「周囲の人のおしゃべりの意味が全部聞き取れて、うるさい!」
「何で、20mおきにゴミ箱が無いんだ」
「エスカレーターで、立つ人は左、急ぐ人は右って、行儀良く分かれてんじゃねえよ」
などと、理不尽ないちゃもんを付けたくなってしまうぐらい不機嫌。リムジン・バス・カウンターのお姉さんには悪いことをしたかもしれない。


in最近のIN

買い物は楽し (01.12.6)

早朝、成田に着き、ホテルに荷物を預けた後、直行したのは伊勢丹。この休み中に着るための冬物衣料を買うのが目的である。

日常着としてTシャツしか着ない生活が長くなると、シャツとパンツを合わせながら選択する、という過程そのものが久しぶりで楽しい。そしてまた、店員さんの感じの良い接客は、シンガポールでは望むべくも無い物だ。ということで、あらあらあらと、衝動買い。この休暇以外でいつ着るねん、と自分に突っ込んだのは、すっかり支払いを済ませた後である。因みに、一時帰国者ということで、消費税の還付を受けたのだが、係の人に、最初はハングル、次に北京語で話しかけられたのが、なんだか悲しい。

衝動買いの後は、さすがに自制モードに。昔のドラマや、日本語字幕付き映画のDVDには、大いにそそられたのだが、ぐっと絞り込んで、松田優作の「探偵物語」のボックスセットと、あの「シベリア超特急」のみ購入。あとは、本を数冊、文房具や歯ブラシなどシンガポールで好みの物が入手困難な日用品をいくつか。

それにしても、どんな店でも店員さんが愛想良いというのは、実に素晴らしい。まぁ、それだけ、シンガポールの店員の無愛想っぷりがひどい、ということでもあるのだが。


Seina Cafe (01.12.7)

店内のBGMが矢野顕子オンリーだという噂を聞き、吉祥寺にあるSeina Cafeに行って来た。

実際に行くまでは、矢野さんの曲は、決して飲食店のBGM向きじゃないという先入観が強かった。聞き流すには、個性が強すぎると思うからだ。あの声質が生理的に合わない、という人もいると思う。しかし、店の入り口を開け、「PRAYER」が聞こえたきた瞬間、そうした先入観は吹っ飛んでしまった。シンプルな内装のこじんまりとした店内に、矢野さんのピアノ弾き語りがよくマッチしている。とても落ち着ける雰囲気だ。

幸か不幸か、店は空いており、しばらくすると客は私一人になってしまった。その機にマスターと言葉を交わしたが、自分はコアなファンじゃ無いとおっしゃりながらも、レコードデビュー前の鈴木顕子時代からご存知だというのだから、ただ者じゃ無い。

エスプレッソを中心とした飲み物、チーズケーキ、軽食、どれも水準以上の味だと思う。カウンターとテーブル席があるのだが、テーブル席は二人掛けのみ。大人数で行くには向いていないが、一人か二人で行く分には、実にくつろげる空間だと思う。今、中央線沿線に住んでいたら、確実に通っていただろう。ただし、矢野さんの音楽が苦にならない、という条件付きになるので、万人に勧められるか、というと微妙かもしれない。


寿司屋は楽し (01.12.7)

日本に行けば、寿司屋である。一応、初日の散財を考え、冒険はせず、あちこちの駅ビルにチェーン展開している築地玉寿司のカウンターへ。

やはり大型店だけに、良くも悪くも安定した味で、特段、印象に残るようなネタは無い。しかし、隣り合わせた二人連れと、ちょっとしたきっかけから話をするようになり、寿司自体より、会話の方をすっかり楽しんでしまった。60代後半の男女二人連れだったが、お二人とも、海外でバリバリ仕事をされてきた人のようで、奥行きのある豊富な話題をお持ちだった。予想外のごちそうをいただいたという感じで、精神的に満腹。


サラマンジェ ガ.ラ (01.12.9)

恒例となった「やのコレ」のオフ会。今年は、サラマンジェ ガ.ラで開催した。

やや分かりにくい場所にあるせいか、渋谷にあっては、非常に落ち着いた店だと思う。オフ会前日、下見がてら昼食を取ったのだが、値段の割にきちんとした料理で、コスト・パフォーマンスがとても高いと感じた。食事が終わるまで、翌日の予約者である旨は黙っていたのだが、接客態度も気持ち良し。

肝腎のオフ会でも、店の人が色々と融通を利かせてくれ、参加者の評判も上々だったようだ。オフ会に限らず、今後も使っていきたい店である。



それにしても、エスカレーターでの行儀良さには、改めて驚きました。日本人って、すごいわ。勘が戻るまでは、うっかり右側に立ってしまい、心ならずも歩く羽目になったこと、多数。

コンサートとオフ会の詳細については「やのコレ」の方に書きますが、今年も行って良かった。行けて良かった。