IN/OUT (2001.9.30)

当地で、庶民の中の有名人の一人に挙げられそうなのが、MRT Orchard駅からScott's Roadを結ぶ地下道に出没する、キーボードの弾き語りをするおじさんです。週末にあの辺りを歩いたことのある人は、皆、目撃しているのではないでしょうか。見ていると、かなりの人が、お金をあげているようです。はっきり言って、上手だとは思わないし、地下道に響き渡る音質の悪いスピーカーの音は、騒音でしか無いと思うのだけど…

最初は、彼が盲目だから施しを与える人が多いのかと思っていたのですが、どうも、そうじゃないらしい。他にも、道端で弾き語りを披露する人を見かけると、たいがい、結構なお金儲けになっている様子なのです。やはり、当地の人の音楽センスは、私とは相容れないと思う今日この頃です。


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HARU (01.9.28)

One Fullerton 内にある和食屋。この8月に開店したばかりの店である。

One Fullertonは、いまやRafflesを越えたとも言われる高級ホテル The Fullerton Singaporeの別館にあたる建物で、飲食店の他、オフィス・スペースも入っているらしい。ここを訪れたのは今回が初めてだったが、Marina Bayに面したその雰囲気は、実に垢抜けたものだ。Singapore Riverに面したBoat QuayやClarke Quayが、お洒落とアジア的猥雑さの折衷なのに対し、こちらは、まさしくお洒落100%で、ウォーター・フロントの名に恥じないという感じ。

その一画に店を構える「HARU」は、高級和食店なのだが、日本の名店の支店ではなく、あくまでもこちらで商売を始めた店ということで、メニュー構成が、地元の人にも分かりやすいように工夫されているようだ。居酒屋風に利用するにはメニューが少ないが、高級和食と言うには凝った品目が少ない、というのをどう捉えるかで評価が変わってきそうだが、私としては、なかなか使いやすい店だと思う。事前に予約電話をしたときの対応も当地にあっては上々だし、開店直後のせいか、店主自ら接客に飛び回る姿も好印象。味の方も、かなりレベル高し。

恐らく、外国からの観光客には、あまりにも垢抜けすぎて物足りないと思われそうなOne Fullertonであるが、地元民にとっては、貴重なスポットとなりそうである。問題は、このレベルを維持できるのか、それとも、結局、徐々にローカライズが進んでしまうというシンガポールにありがちなパターンに陥ってしまうのか、というところである。



何度か書いたと思いますが、基本的に「音」そのものに対する感覚が違うのでしょう。当地の人にとっては、何故日本で、電車内の携帯電話が「マナー違反」なのか理解できないと思います。こちらじゃ、皆、ところかまわず大声で通話しまくり。まぁ、それには慣れたけど、ダサダサの着メロ(この言葉自体、使うのが恥ずかしい日本語の一つだ)を大音量で聞かされるのは、いまだに腹が立ちます。