IN/OUT (2000.6.25)
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海外在住の日本人にも投票することが可能になった今回の衆議院選挙ですが、すいません。登録サボってました。海外在住の場合、選挙区はどうなるのか? とか、何か選挙運動のようなダイレクトメールが届いたりするのか? など実際に体験してみたいとは思っていたのですが、どうも、日本大使館の敷居が高くて。

例えば、日本大使館が日本のカレンダーに合わせて運営するようになっていると、シンガポールの休日に大使館に行くことができて、敷居も低くなるのに、などと身勝手なことも考えてしまいます。あ、因みに、一昔前の日本大使館は、「日本の祝日」と「シンガポールの祝日」の両方、休んでいたらしい。こりゃ、言語道断ですな。


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「星を継ぐもの」  (00.6.23)
1977年に発表されたJames P. Hoganの処女作。久しぶりに、「やられたぁ」という読後感を味わえた。

何にやられたか、と言うと、これ、SFでありながら、実に見事な「本格推理小説」なのだ。月面で発見された死体(死後5万年を経過しているが、身体的特徴は現在の地球人類とまったく同じ)を発端に、人類の起源や月に隠された秘密が解き明かされていくのだが、この過程が、嬉しくなるほど古典的探偵小説の作法に則っている。作中の探偵役と同じ手がかりが読者にも全て提示されていて、Ellery Queenばりに「読者への挑戦」を差し挟んでも良いのではないか? と思うほどフェアなミステリになっている。SFとしては、それほど目新しい着想では無いかもしれないので、あるいはSFファンよりは、ミステリファンの方に評価される作品かもしれない。

因みに、原題は"Inherit The Stars"。「星を継ぐもの」ではなく、「星を継げ」という命令形になっている。結末を読むと、この命令形のタイトルこそが、作者の考え方をきちんと反映していることが分かるのだが、そのアメリカ人的発想には少々苦笑してしまうところが70年代的ご愛敬。



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King Crimson的商売  (00.6.24)
当地のHMVに並んでいる欧米のポピュラー音楽のCDは、欧米からの輸入盤、シンガポールの現地盤の他に、日本からの輸入盤というのが多い。日本語の帯が付いたCDがそのままで結構売られているのである。日本からの方が輸送が便利だとか、「日本のみボーナストラック収録」の人気があるとか、色々と理由はあるのだろう。

で、見つけちゃったのが、King Crimsonの旧作アルバムのリマスター盤群。紙ジャケット仕様に詳細ライナーノーツ付き、という日本盤である。この、紙ジャケットでのリマスター再発、という奴は、LP世代の購買欲を巧みにくすぐる商品で、ついつい4枚まとめ買い。日本製CDは高いというのに....

にしても、King Crimsonって、商売っ気という点では、YMO/アルファレコード並にがめつい感じである。こういう再発やら、ベスト盤、さらにはやたらと昔のライブ音源を発表してみたり。

まぁ、メンバーも音楽性もすっかり変わってしまったのに、いまだに"King Crimson"というバンド名を使っていることについて、Robert Fripp御大自らが、
「この名義の方が、商売上有利なのだ」
と言い切っているぐらいだからなぁ。それに付き合っちゃう方がお人好しなのかしらん。



日本の選挙の話題は、当地の新聞やTVでも、かなり大きな扱いで報道されていました。そんな中、印象的だったのは、中国語新聞に載っていた、森首相の写真に添えられた見出し。

「失言往往含真言」

漢文の授業はきらいだったんだけど、こういうのは面白いやねぇ。