IN/OUT (2000.6.18)
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MRTの駅構内に、無料の新聞を置こう、という動きがあるようです。通勤時の20分ほどで読める軽い記事を載せたものを毎日発行し、広告収入を得よう、というのが狙いらしい。

ただし、軽い記事と言っても、日本の駅売りスポーツ新聞のようなのじゃなくて、あくまでも社会・政治・経済に関する記事を考えているらしいのですが、これについては異論も出ているようです。意訳すると
「社会的ステイタスの高い人間は、自家用車で通勤している。MRTで通勤しているような階層には、もっと下世話な記事じゃないとアピールしない」

MRT通勤者としてはなんとも悔しい発言なんだけど、当たっているような気もするところが、さらに悔しい今日この頃です。


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Fann Wong Live at Eastpoint mall  (00.6.18)
シンガポールきっての美人タレントと言われるFann Wongのイベントが駅前ショッピングモールで行われていた。まもなく開かれるコンサート「My Story / 文芳の故事」のプロモーションの一環らしい。Fann Wongの中国語名が、范文芳。中国語のコンサートタイトルは、「文芳的故事」と書くべきところだが、"的"に日本のひらがなの"の"を当てるのは、シンガポールや香港、台湾などで、すっかり定着しているのだ。

実際の所、彼女の人気のほどをあまり把握しておらず、こんな田舎のショッピングモールでイベントを行うなんて、売れないアイドルがデパートで歌謡ショーをやるようなものかと思っていたのだが、どうしてどうして、シンガポールでは大人気らしい。後で調べみたら、つい最近、かなりのヒットを飛ばしていた中国語映画、"When I fall in love... With both"に主演していたのだった。その前の主演映画、"真心話"では、1999年度の香港アカデミー賞の新人賞も獲得していたらしい。香港の女優さんだとばかり思っていたが、生粋のシンガポール人だったのである。

ということで、沢山の人が集まっているなか、開演一時間前から、きっちり二階の良いポジションをキープして見ていたのだが、二曲歌った他は、MCのお姉さんと掛け合いトーク & ポスタープレゼント。黄色い歓声が飛び交う、なかなかの盛り上がりなのだが、Mandarinが分からない人間には、ちょっと辛い。その後、サイン会だったが、長蛇の列ができていたので、参戦せず。

ちんけな会場でのイベントだったせいもあるのだろうが、いまいち、スターのオーラ、というものが感じられず、物足りない印象だった。しかしながら、美人密度が絶望的なまでに低いシンガポールに於いて、彼女のような美貌の芸能人というのは、実に貴重な存在であり、やはり応援していかねば、いや応援していこう、と思ったりもしてしまう。

しかしなぁ、今頃日本では、矢野さんの出前コンサートが開かれているというのになぁ、と思うと、どうにもトホホ感が払拭しきれない日曜の駅前ライブなのだった。



Fann Wong嬢はTCS(Television Corporation of Singapore)の専属タレントとのこと。今は、8chの中華時代劇に出演しています(時代劇なんで、あまり美しくない写真ですな)。シンガポールのタレントさんは、たいてい、TV局と契約しているんだそうです。

TCSは三つのTVチャンネルを有する放送局で、シンガポールの電波メディアを独占するMediaCorpの一員です。言うまでもなく、これは、シンガポール政府系。近々、別の企業に新たにTV放送の認可が下りそうなのですが、相手は、シンガポールの新聞発行を独占するSingapore Press Holdings。これまた、当然、政府系。決して、言論弾圧が表だって行われているという印象は無いものの、やはり、ちょっと不気味な感じがあります。