IN/OUT (2000.4.16)
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第二次大戦中、日本はシンガポールを占領し、中華系住民の虐殺を行った過去があります。City Hall駅前には、日本軍占領時代の犠牲者を弔う巨大な慰霊碑が建っています。

そのため、お年寄りの中には、日本人に対して激しい嫌悪感をあらわにする人もいるのですが、占領期間が短かったためか、戦後の「日本を見習って先進国の仲間入り!」というキャンペーンのおかげか、いまでは日本人に憎悪を燃やすシンガポール人は少数派のようです。

今日乗ったタクシーの運転手も、日本企業に長年勤めた後、タクシー運転手に転職したということで、道々、色々と話しかけられました。彼が従事していた電子機器業界について、妙に詳しい知識を持っていて、相づち打つのもしどろもどろ。なまじ親日派というのも疲れる、っつーのは贅沢ですかね。


in最近のIN

"Galaxy Quest"  (00.4.15)
たまたま上映時間が合ったので、時間つぶしに入った映画。全然期待していなかった(本当は、Brian De Palma監督の"Mission to Mars"を観たかった)のだが、意外な拾いものだった。

いまだに熱烈なファンを持つ1970年代頃のSF・TVドラマの出演者達(相変わらず昔の衣装で、ファン向けのイベントに出演している)が、そのTVドラマを「歴史の記録」と勘違いした宇宙人に助けを求められ、本当に宇宙で活躍してしまう、というお話(ついでに、ファンの若者も大活躍してしまう)。もろに宇宙大作戦(Star Trek)と、そのファン(Trekkie)がモデルになっている。あの手のSF・TVドラマが好きな人なら、きっと気に入る楽しい映画だ。ストーリー展開の弱さや、設定の詰めの甘さも、欠点というよりは、パロディ元のTVドラマを考えれば、確信犯かも、という気がする。こういう、お気楽ハッピーエンド、好きっす。

驚いたのは、Sigourney Weaver女史が出演していること。いかにも一昔前のSFヒロインっぽい扮装で、最初、彼女だとは全然気づかなかった。やっぱり、この人、演技うまいし、存在感ありまくり。そしてまた、どういう基準で出演作を決めているのか、謎の人である。あと、宇宙人(本当はタコみたいな形態なのだが、地球人の形に化けている)役のMissi Pyle嬢の怪演も印象的。

本物のStar Trekも、あんな大作ぶった映画化するより、こういうパロディ映画にした方が楽しかったのでは、と中途半端なTrekkieとしては思ってしまう。



人事異動のシーズン。新しくシンガポールに着任した人に、いろいろ町を案内していたのだけど、CD屋にも本屋にも映画館にも、いまいち興味を示さない人の前に、無力感を味わう今日この頃です。