IN/OUT (2000.3.26)
. .
次のIn/Out
前のIn/Out
In/Out一覧
Top page of JK-ism
メールはこちらへ

駅前に移動遊園地がやってきました。遊園地と言っても、古ぼけたメリーゴーラウンドほか4台の乗り物だけですが。

うちの駅前は、それほどスペースが無いのでこの程度ですが、ある程度広い空き地だと、ちょっとしたジェットコースターなんかが来ることもあります。政府の計画開発のおかげか、MRT駅前の一等地にも結構空き地が残っているのです。で、移動遊園地も、それらをずっと巡回しているみたい。宵っ張りのシンガポール人、夜の10時ぐらいまで子供達で賑わっています。乗り物はしょぼいんだけど、なんか風情があります。

不思議なのは、経済的にこれだけ発展しているにも関わらず、大規模な遊園地やテーマパークが無いこと。Sentosa Islandなんか、あんな中途半端なリゾート開発じゃなくて、ディズニーランドとかムービーワールドとか誘致すれば成功したのでは、と思うのですが。


in最近のIN

「神の子どもたちはみな踊る」  (00.3.19)
あれから5年が経ったが、自分の見知った町並みが破壊し尽くされた映像を、遠くの町でテレビを通して見るあの奇妙な焦燥感は、今でもリアルに思い出せる。そういう、阪神間に育ちながら、あの大地震発生時には離れた場所にいた者にとって、この村上春樹氏の最新短編集は気になる存在だ。阪神間出身の村上氏が、地震を共通のテーマとした連作短編集を上梓すると聞いて、とても期待していた。

しかし、そういう意味での期待感は、肩すかしを食らうことになる。どの短編でも、主人公と地震との関わり合いは直接的なものではない。神戸の地下深くで解き放たれた圧倒的な力。その振動は、物理的な地震波としてだけではなく、精神的な波動として、遠く離れたところで暮らす人達の心にも、なにがしかの波紋をもたらす。村上氏が描くのは、そうした波紋である。

この波紋のすくいあげ方が実に巧みだし、一通り読み終わると、通奏低音のような地震の存在感がきちんと印象に残る。これはこれで、とてもリアルで真摯に「地震」を捉えた作品だと思う。村上春樹氏の小説にしてはストレートな作品が多いような気がするが、例によって、最初の一編を読み始めると、途中で止めることは不可能。一気に最後まで読み続けることになった。

現実的な災害としての地震の話では無いことで肩すかしを食ったにもかかわらず、好印象だったのは、事前に氏のウェブサイト「村上朝日堂」で、氏の考え方に触れていたことが大きいと思う。そうじゃないと、的はずれな憤慨をしてしまっていたかもしれない。


Sea Food Centre  (00.3.21)
シンガポールの有名外食スポットの一つ。East Coast Parkにある、シーフードレストランが集合した一角である。シーフードレストランと言っても、高級海鮮料理屋というよりは、でっかい屋台、という風情の店が多い。

文字通り、海岸沿いの公園にあるので、海を見ながら屋外でのディナー、ということになるのだが、シンガポールの海ではロマンチック度は甚だ低い。どの店にもある名物料理が、Chili CrabやPepper Crabという、手をべとべとにしながら食べなきゃならないもの(ワタリガニのような蟹を甲羅ごとぶつ切りにして、チリソースや黒胡椒ソースを絡めて炒めてある)だったりして、メニューのベクトルもロマンチック方向を向いてはいない。

が、日本からの出張者とローカルスタッフ、全て男ばかりのメンツで行ったので、ロマンチック面の弱さは問題とならない。重要な、味・量・値段、という面では、割に満足できるところだと思う。Baby Squidのフライ(イイダコみたいに小さいイカをカリカリに揚げてある)とか、Pepper Crabとか、高級さは無いのだが、なかなかおいしかった。

入った店の名前は、英語表記だと「Jambo」なんだけど、漢字表記だと「珍寶」。男子中学生マインド的には、妙に満足してしまう店である。


新環境移行。その二  (00.3.25)
新PCには2台のハードディスクを取り付けてある。1台はCDコピー専用、CD-ROMの丸ごとコピーとか、音楽CDデータを置いておくのが目的だ。MP3に変換してしまえば、この1台のハードディスクに、手持ちの音楽CDのほぼ全てのデータを保存することもできちゃう。160Kbit/Sec.のビットレートを使えば、音質の方も「ながら」で聞くには十分。昔は、ジャケットから注意深くレコードを取り出し、スプレーをかけて、クリーナーで表面を拭い、レコード針のほこりも取って、やっとこさスタートしていたのが、今やクリック一発。ディジタル化恐るべし、を実感する。

新PCのMP3ファイルサーバー化のために必要なソフトを、色々と探して試していたのだが、こういう時に腹が立つのが、自己中心的に振る舞うインストーラーだ。メールアドレスの入力を強要したり、インストール後はタスクトレイに常駐するようになっていたり、ファイルの関連づけを変えてしまったり。こちらとしては、とりあえず試してみて、具合が良ければ正式採用、と思っているだけだなのに、あちこちの設定をそのソフトに都合の良いように変えられてしまうのは迷惑なんである。中でも最悪だと思うのがReal Player系のソフトだ。Real社からダウンロードしたソフトをインストールした日にゃ、マイクロソフト社でさえ上品に見えてくるほどだ。

結局、「Unreal Player」というフリーの再生ソフトを発見。文字通り、Real Playerとは対照的に、つつましやかに、でもしっかりと機能してくれるし、なにより、確信犯的にUnrealと名付けた製作者たちの心意気や良し。

音楽CDからデータを吸い上げるソフトとMP3エンコーダーも、性能の良さげなフリーソフトを見つけたのだが、どちらも、起動時にアニメ風猫耳娘系のイラストが表示されるのが難点。まぁ、フリーソフトなんだから作者の趣味丸出しでもしょうがない。いずれにしても、満足のいく機能のフリーソフトを見つけられると、嬉しい。

ついでに、ウェブでソフト探しをしている時に、メールソフト「Becky!」のVersion 2のベータ版が公開されているのを見つけた。ベータ版だけど、安定しているし、全体に動作が非常に軽快になっているように思える。これも、わがままな振る舞いはしないし、作者の個性がきちんと反映されていて、好感が持てるソフトだ。



駅前ショッピングビルの撤退した「養老の瀧」の後に、ようやく新テナントが入居しました。今度は回転寿司屋。なぜか緑のカエルが目印の「Sakae Sushi」。夕食時に行ってみたら、なんと入り口に行列ができていました。ローカルの人に人気があるということは、日本人には不味いに違いない、と列に並ばずにとっとと帰ってしまいましたが。