IN/OUT (2000.3.5)
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今回は、新マシンでこの文章を書いています。セットアップのごたごたは後述するけど、今のところ、まだまだ効率が良いんだか悪いんだか、難しいような状況ではあります。せめて、肩のこらないキーボードとディスプレイの配置を早いとこ固めたいものです。


in最近のIN

迷子も楽し  (00.3.3)
会社帰り、一駅向こうの駅前ショッピングセンターまで買い物に足を伸ばしたのだが、お目当てのものは店頭に無し。このまま帰るのもなんだか悔しく、気分転換に家まで歩くことにした。一駅なので、20分もあれば楽勝だろうと考えていた。

この一帯はHDBが立ち並ぶニュータウン地域である。MRTの高架下をそのまま歩いていくのもつまらないので、HDB群の中に突入してみたのだが、歩き始めてすぐに後悔することになってしまった。立ち並ぶHDBに視界を遮られ見通しが利かない夜道を、土地感の無い者が歩くのは、かなり無謀だったようだ。まるで富士山麓の樹海に迷い込んだような気分である。(HDBというのは、日本で言えば公団住宅に相当する団地のこと。シンガポール国民の70%以上が居住しているらしい。一度、ローカルスタッフのお宅にお邪魔したことがあるが、外見は日本の団地のようではあるが、中の間取りは圧倒的に広いんだな、これが。

が、しばらく歩くうちに、色々なものに遭遇した。HDBの一階の共用スペースで開かれていた空手教室。あるいは、コミュニティセンターのような一室で行われていたダンス教室。ダンス教室といっても、インド系住民が、「ムトゥ」などのインド映画でお馴染みの、ああいう踊りを練習しているんである。これは、しばらく覗き見してしまった。公文式の塾もある。公園では、セパタクローだっけ、足を使うバレーボールのようなの、に興じる若い衆。

なんか見下ろしたような言い方になってしまって嫌なのだが、こういう公団住宅での地元の人たちの営為と言うのは、日本人駐在員として生活していると、中々目にする機会が無いものだ。結局、小一時間かかって、HDB樹海からは脱出できたが、脱出後は、ちょっと得した気分になっていた。


泥沼もまた楽し  (00.3.5)
発注から一週間でGatewayの新マシンが到着した。当地のGatewayは、マレーシアに拠点があり、組み立てやユーザーサポートなどはそこで行っているらしい。ということで、新マシンは、マレーシアからDHLでやってきた。

さっそく結線し、立ち上げてみるが、いきなりキーボードが駄目。反応しないキーが半分ぐらいある。サウンドボードも、外部出力が機能していないようだ。うーん、どういう検査してんだ?

なんやかんやで、不調のハードウェアを交換し、さらにSim Lim Squareで、ハードディスク、SCSIボード、CD-R/RWを調達し、増設を行う。購入直後、いきなりの増設だが、どうも、まずはケースを開けて手を加えてからじゃないと、自分のマシン、という気がしないのだ。

しかし、困ったことに、SCSIが機能しない。調べてみると、サウンドカードとIRQがコンフリクトしているのだが、昔の機械みたいに各増設ボードのIRQをディップスイッチで切り替えるわけにはいかない。カードを抜いては再起動、また挿しては再起動、を繰り返す。そのうち、起動の途中にカードが抜けてしまい、マシンがハングアップ。二度と、Windowsが立ち上がらなくなってしまった....。どうやら、ハードディスク上のファイルに致命的なエラーを引き起こしてしまったらしい。

本当は、プリインストールされているWindows 98(英語版)上で、すべてのハードウェアの動作を確認してから日本語OSの導入をする予定だったのだが、急遽予定を変更し、雑誌付録の日本語版Windows 2000 RC2をインストールすることにした。こいつならCD-ROMブートが可能だ。一旦、ハードディスクをフォーマットして、完全なクリーンインストールを実行した。

やってみると、実に簡単。途中、エラーが出るようなこともなく、インストールは終了。しかし、SCSIボードは対応するドライバが無く、動作してくれない。せっかく、デファクトスタンダードなら安心と思って買った、高いAdaptec製カードなのに....。試しに、CD-R/RWを買ったときに、おまけで付けてくれた無印SCSIカードで試してみると、今までの苦労が嘘のように、あっさりと接続OKになる。Adaptec SCSIカードを買った後だったので、おまけを断ろうかと思ったのを、しらばっくれてもらっておいて正解だった。っていうか、高物買いの銭失い、という感じである。

一番心配していたADSLへの接続には問題なく、さっそくメールソフトとエディタとFTPソフトをダウンロードし、使い始めてみた。まだ未解決の問題のうち、最大のものは、ビデオカードのドライバが無く、640x480 16色、というなんとも情けない画面で使っているということだ。GatewayからはWindows 2000対応のドライバがリリースされる予定は無く、ビデオチップメーカーのサイトからベータ版を落としてきたのだが、これでは動作してくれない。モニターがデジタル方式の液晶ディスプレイなので、ビデオカードを交換しようにも、中々対応製品が見つからない。日本語版Windows 98を導入すれば解決する話なのだが、それも悔しい。

ということで、この週末は睡眠時間も食事時間も削って、新PCにかかりきりであった。高い金を払って、苦労を背負い込んでいるような気もするが、結構、楽しんでいるのである。



来週末は、日本へ。Windows 2000製品版を調達しに、じゃなくて、矢野さんのジァンジァンでの公演を見に行きます。スケジュール調整の結果、例によって、なんともコストパフォーマンスの悪い訪日になりそうです。