IN/OUT (2000.2.6)
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Gong Xi Fa Cai(恭喜発財)。Lunar New Year(Chinese New Year)です。

華人が70%の国だけに、こっちの方を西暦の正月より盛大に祝います。普段の生活は西暦ベースなんですけどね。大晦日にあたる4日の夕方から正月の二日間はほとんどの店が閉まり、日本のお正月と同じような雰囲気になります。テレビなんかも、中国語放送では正月特別番組を流していてそれっぽいのですが、英語放送は普段通りなので、やや中途半端ではありますが。


in最近のIN

吉と出ると祈って、INにしとく  (00.1.31)
季節が存在しないところなので、いまいち実感が伴わないのだが、とにかく、シンガポールに来て、ちょうど丸一年経った。相変わらず、インターネットに接続するのに、日本で契約しているIBM Net(昨年、AT&Tに買収されてしまった)のアクセスポイントを使っているのだが、重いし、途中で切れるなど、どうも安定しない。ついに、こちらで接続サービスの契約をすることにした。

何故、今まで待っていたかというと、どうせなら高速接続サービスを利用しようと考えていたからである。シンガポールの高速接続サービスには、電話会社Singapore Telecomが提供しているADSLサービス(Magix)と、ケーブルテレビ会社SCVが提供するSCV's Broadband Access Serviceがある。このうち、Magixの方は、ADSLモデムとPCとの接続にATMカードを使うため、PCIスロットの空きがあるデスクトップPCが必要だったし、SCVの方は、商用サービス開始前のモニター期間で、日本語Windowsを使っている外国人がモニターに選ばれる可能性は無かった。それが、最近になって、Magixの方はEthernet接続をサポート、SCVの方も正式商用サービス開始、と、私でも利用できる状況になったのである。

Magixの方は

  • 最大転送速度: 512Kbps(各帯域は、そのユーザー占有
  • 既存の電話線を利用
  • 接続にはRASを使い、時間による課金

一方、SCVは

  • 最大転送速度: 1.5Mbps(各帯域は、複数のユーザーで共有
  • 既存のTV用ケーブルを利用
  • 常時接続。固定料金

常時接続の簡便性と、転送速度理論値を考えれば、SCVの方に分がありそうだ。さらに、うちの電話線は何故かノイズが多いことを考えれば、どう考えてもSCVだよなぁ。

で、ひねくれ者の私は、Magixの方を申し込んできた。理由は、PCを置いてある部屋に電話線の端子は出ているけど、TV用の端子が無い、という一点。借家だから工事する訳にもいかないし、床をニョロニョロとコードを這わせるのも何だかなぁ、ということだ。

散々迷った末の選択の結果は、大抵裏目に出る、というのがこれまでの経験なので、果たして安定した高速接続が実現するのか、非常に不安ではある。ただ、こういう新しいことを、独りで取扱店に出向いて、色々と相談しながら段取っていくというのは、海外生活の醍醐味、と言う感じで、それだけで楽しくなってくるのである。結果が出るのは、再来週。


カウチポテトな正月  (00.2.6)
昨年の経験から、Lunar New Year期間は街に出ても何もない、と分かっていたので、食料を買い込み、二日間、自宅でDVD見て、CD聴いて、本読んで、の足の腐りそうな正月休みである。主なモノは
  • Orson Welles: 「Citizen Kane」
  • David Lynch: 「Lost Highway」(正月に見るもんじゃないな。でも、たまに見たくなるんだよなぁ
  • Stanley Kubrick: 「Full Metal Jacket」(一応、旧正月ネタ。やっぱ大傑作だわ
  • Howard Hawks: 「The Thing」(1951年作品
  • John Carpenter: 「The Thing」(1982年版
    -------
  • Yazoo: 「Only Yazoo」(古い!
  • Patti Smith: 「Horses」(さらに古い!!
    -------
  • John le Carre: 「寒い国から帰ってきたスパイ」(文章がやや合わず
  • Alfred Bester: 「虎よ、虎よ!」(予想以上に派手

このうち、期待しつつ初めて見たのが「市民ケーン(Citizen Kane)」。世界映画史上のベストテンなどにはいつも選ばれる1941年の作品で、劇中のキーワード「Rosebud(薔薇のつぼみ)」は、あまりにも有名であるが、今まで未見だった。昔の作品と言うことで過大評価されてるんじゃないか、と思っていたのを、ようやく確かめることができた。

結論としては、とても良くできた映画だった。映像表現も、ストーリーの組立も、ラストの落とし方も、今見ても大したモノだと感じるし、公開当時はきっと斬新だったのだろうと思う。題材も、いかにもアメリカ人好みという雰囲気だが、日本人の感性では直接的な感動をもたらすような物語では無いとも思う。いずれにしても、この時、Orson Wells、25歳。恐ろしい才能である。まさか、45年後、「The Transformers: The Movie」に声の出演をするような晩年を過ごすとは、人生分からんもんである。



中国の正月と言えば、欠かせないのが爆竹。ここでも、あちこちの軒先に爆竹がぶら下げられています。ただし、すべて偽物。火薬を詰めた本物は禁止されています。危ないし、うるさいし、ゴミは出るし、まぁシンガポール政府の規制(お節介)も当然でしょうかね。

ただ、新年の爆竹には、あの音で悪い物を追い払うという意味があるので、張りぼてを飾るんじゃ、効果無いじゃん、という気もします。台北でも、本物の爆竹はなるべく止めましょう、ということで、当局が爆竹の破裂音が入ったカセットテープを無料配布しているそうです。もちろん、そんな物を使うような聞き分けの良い台北市民は少ないらしいのですが...。