IN/OUT1998/6/20


会社のまずいコーヒーに馴れてきた、というものの、ダウンタウンを歩くときぐらいはまともなコーヒーにありつきたいものです。最近、日本でも出店が目立つ「スターバックス・コーヒー」をはじめ、「シアトルズ・ベスト・コーヒー」だの「コーヒー・ピープル」だの、チェーン展開しているコーヒー・ショップは、街中にあふれています。

かつて、こちらでコーヒーと言えば本当に薄い「アメリカン」しか無かったのが、最近ではおいしいコーヒーを飲ませる店がブームになっている、というのを日本の雑誌記事か何かで見た記憶があります。軒を連ねるコーヒー・ショップを見て、「あの記事は本当なんだ」と思ったのですが.....。予想は見事に裏切られました。

不味いんですね、これが。しかも、売れ筋は、普通のコーヒーじゃなくて、砂糖と泡立てたクリームをたっぷり加えた、キャラメルのような味のカプチーノ風飲料。多少、知恵がついた頃に、「ハウス・ブレンドはどうせ不味いし、カプチーノだのエスプレッソだの表記してある奴は、たいてい"砂糖&クリームてんこ盛り"だから、単に"モカ"と書いてあるのを注文しよう」なんて試してみたのですが....。出てきたのは、やっぱり、鬼のように砂糖が入ったキャラメル風飲料。これが「モカ」だなんて、日本人には理解不可能です。


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まぁ、天気も良かったし、OKでしょう  (98.6.20)
年に一度の会社のピクニックで、Alderbrookという公園に出かけてくる。従業員とその家族で半日ピクニックを楽しむというもので、日本の社員旅行のように、職場の人間だけが泊りがけで出かけて宴会という訳じゃ無い。それでも、本当にアメリカ人がそのような会社の催しに参加するのか?と思っていたのだが、いざ行ってみると、大盛況。

もっとも、集まって昼食を取るのと、ダンク・タンク以外は、とりたててイベントが行われることもなく、皆、それぞれ、ボートに乗ったり、プールで泳いだり、バレーボールをしたり、ソフトボールをしたり、散策したり、ごろごろしたり、と、思い思いに時間を過ごすので、のんびりとしたムードである。

ダンク・タンクというのは、巨大なドラム缶のような水槽の上に自転車のサドル状の椅子が、そして水槽の側面には標的が取り付けられていて、この標的にボールが当たると椅子を支えている支柱が落下するという仕掛けになっているものである。水槽には、身長を軽く越える深さの冷水がたたえられている。で、この椅子にあらかじめ選ばれた「ボランティア」が座り、希望者が2ドルにつきボール3個を投げることができるという按配(集まったお金はチャリティーへ)。

マネージャー・クラス以上は、ほぼ自動的に「ボランティア」をやらされるので、私も、事前にタオルと着替えを持って来るように言われていたのだが、まさか、あれほど巨大なタンクに落とされるとは予想していなかった。冷たい水の中に頭の先まで、ずっぼりである。

皆、家族連れで参加しているところに一人で参加し(もっとも、免許が取れていないので、同僚夫婦の車に乗せてもらったのだが)、慣れないミニ・サッカーを10分ほどしただけで足がもつれるほど疲れ、さらには全身ずぶ濡れ、と、さんざんな一日だったとも思えるのだが、「家庭を大切にする米国人」の姿を眺めながらのんびりし、久しぶりに運動をし、チャリティーに協力し皆にも楽しんでもらえた、と、ポジティブ・シンキングするべきなのだろう。

それにしても、ダンク・タンク。女性陣も次々と「ボランティア」として水槽に落ちていくノリの良さは、さすがである。



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Long and Winding Roadは続く  (98.6.15)
運転免許の実技試験を受けてくる。都合13回の教習を受けてきたのだが、相変わらず苦手意識が抜けない。とはいえ、受けるからには合格したい。インストラクターの方は、もう大丈夫だと、自信満々である。

試験は、横に乗った試験官の指示に従って、15分間ほど車を走らせるというもの。街中をとろとろ走るだけ、と聞いていたのが、いきなりフリーウェイを走らせられたりして、かなり動揺してしまう。結果は...

  • 車線変更の失敗で5点
  • 自転車用車線に対する注意不足で5点
  • 制限時速25マイルのところを20マイルで走って、後ろの車に迷惑をかけたとして5点
  • フリーウェイの出口での減速のタイミングが早すぎて10点

その他、合計35ポイント減点され、65点、不合格。70点以上で合格なのだ。

やはり不合格というのは落胆するし、試験での緊張もあって、なんとも嫌な疲労感を覚えつつ、フリーウェイを飛ばして会社へ帰る。(試験に落ちても仮免許は生きているので、横にインストラクターが乗っていれば運転できちゃう。

同僚達が入れ代り立ち代わり私のところにやって来ては「どうだった?」と聞くのには参ったが、説明すると、皆、判で押したように「私の(友達 or 親戚)は、(2回, 3回 or 4回)落ちたんだ。大丈夫。」と慰めてくれるのには、よけいに参ってしまう。



こちらのコーヒー・チェーンのもう一つの特徴は、店内で飲む人は少なく、テイクアウトして歩きながら飲む人がほとんど、ということです。そのため、出されるのは紙コップ。口をつけるところに小さな穴があいたプラスチックの蓋をかぶせ、手で持つところに熱さ防止のダンボール製腹巻が付いています。日本人がコーヒーに期待する味・香り・時間潰し機能、当地ではことごとく否定されているようです。


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