IN/OUT1998/5/16


ここのところ、毎日雨が続いています。6月〜9月の晴天が続く時期を除くと、雨が非常に多い土地なんだそうです。

なぜか、当地の人は、雨の中でもあまり傘をさしません。半分以上の人は、早足になるわけでもなく、平然と雨の中を歩いています。気温も12、3度しかないので、濡れると寒いはずなんですが。車社会で、傘を持ち歩く習慣がないのか、雨が多すぎて、馴れてしまっているのか?


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ひとりで乗れるもん  (98.5.16)
ダウンタウンは狭いので、徒歩で歩き回って何も不自由は無いのだが、いかんせん、狭すぎて、2・3日歩けば飽きてしまう。車に乗れない者が遠出するには公共交通機関を利用するしか無いのだが、幸い、当地にはMAXと呼ばれる電車が走っている。ダウンタウン内は路面電車形式で、郊外に出ると、通常の電車っぽくなるという、簡易鉄道といった感じである。バス網も充実しているのだが、日本ですら、知らない土地でバスに乗るには、停留所のこととか料金の払い方とか迷うことが多いので、どうも敷居が高く感じてしまう。

ということで、MAXに乗って、大規模なモールを覗きに行ってきた。一度乗ってしまえば、もうこっちのもの。これで、週末の行動範囲を大分広げられる。会社の近くを通っていたら便利なんだが.......

MAXの料金はダウンタウン内なら無料! 郊外に出ると、1ドルちょっとかかる。停留所に券売機があるのだが、観察した限りでは、乗降の際にも車内でも、特に検札は行われないし、切符を買っていないと思われる人も多数いるようだ。まぁ、外国で1ドルケチって変なトラブルに巻き込まれるのも嫌なので、ちゃんと切符は買ったけど。



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「Deep Impact」  (98.5.9)
ドリームワークス製作のSF大作映画。キャッチできなかった台詞も多いので、Outにするのは申し訳無い気もするが、字幕付きで観たところで、印象が悪くなることはあれ、良くはならないように思える。

「彗星が地球に激突する」という設定の映画は、昔にもいくつかあった。選ばれた人間をロケットで他の星に移住させるというのが王道だが、北極だか南極にロケットを取りつけて地球の軌道を変えてしまうという荒業を使う映画もあった。今回は「現代の科学的事実に基づいた描写」に、ハリウッドお得意の「家族愛」を絡めよう、というのが製作者の意図のようだが、これが盛り上がらないこと、はなはだしい。人類が滅びようとしているというのに、緊迫感に欠けるストーリー展開と演出。例によってのアメリカ中心主義に、陳腐な人間ドラマ。肝心の、彗星発見の経緯や米・露合同の彗星迎撃作戦が、「んな、アホな」と、いくらでも突っ込めてしまう情けないものでは、どうしようもない。お楽しみの特撮シーンも、ほとんどの見せ場は事前にTV CMで観ていたので、映画館でびっくりすることもなかったし。

ところが、ホテルに戻ってTV CM見ると、やっぱり面白そうなんだな、これが。最近、こういうパターンの、「実は見せ場はCMの15秒だけ」という映画が多い。まぁ、こちらでは、映画館で観ても3.5ドルしかかからないから、文句言う人も少ないのか?



moving付録 : 今週のお引越し

アパート契約
アパートを決定する。会社に近く、新しい、1ベッドルームという条件で探したのだが、会社から1.6マイルのところにある新築と、3マイルのところにある築1年の二つが候補になった。新築はさすがに奇麗で捨てがたかったのだが、結局、築1年の方を選ぶ。

家賃補助に関する会社の規定では、単身の場合は1ベッドルームということになっている。が、この築1年の方には、2ベッドルーム・1バスルーム(2ベッドルームだと、バスルームも二つになる場合が多い)の部屋があり、これでも構わない(バスルームが付いていない方はベッドルームとみなさない)、というお許しが出たので、それが決め手になった。高台の上で景色は良い。幹線道路に近いため、やや車の音が響くが、窓を閉めている分には問題ない。冬に道路が凍結すると困る、という噂もあるが、まぁ、それは冬の話。

赴任したばかりの日本人では、不動産屋の信用調査でOKが出ず、会社の人に一筆入れてもらうことにする。


Instruction Permit Driver License取得
運転免許の学科試験を受ける。別に、大層な試験場がある訳じゃなく、事務所の片隅に置かれたモニターに問題が映され、四つの選択肢からタッチスクリーンで解答を選ぶという、テレビゲームのような形式。25問中19問正解でパス。一問答えるごとに、正解/不正解が表示されてから次の問題に進むため、早い段階で間違えると結構焦る。無事、23問正解で合格。その後、視力検査があるが、その中で、24種の交通標識の意味も問われる。これもクリアすると、13ドル払って、仮免許がもらえる訳である。有効期間は一年半。正規の免許を持っている人が隣に乗っていれば、もう運転しても良いのである。

ということで、来週からは実際の運転の練習が始まる。いきなり路上というのがアメリカ的だが、憂鬱である。



アメリカ人っていうのは「分かりやすい」ことが大好きなんだと、この二週間で強く感じました。シチュエーション・コメディばかりのTV番組。露骨な比較広告が目立つCM。会社内で行われているISO14001の教育なんかでも、「狭く深く」よりは「広く浅く」に重点を置いた分かりやすさを大切にしているように感じます。こういう文化に慣れ親しんでいくと、能天気ハリウッド大作も、素直に楽しめるようになるのかもしれません。嬉しくないけど....
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