- ポンピドー展@MO+ (97.11.8)
- ポンピドー展に行ってきた。最寄り駅の「木場」と「新木場」を勘違いして、危うく夢の島に行ってしまうところだったが、何とか無事に東京都現代美術館(MO+)に到着する。
パリのポンピドーセンターが改装工事に入ったことで実現したというこの展示、絵画だけでなくピカソの「バレエ『パラード』の幕」といった巨大なものや、ジャン・ティンゲリーの「地獄、小さな始まり」、イリヤ・カバコフの「自分のアパートから空へ飛び去った男」といった大掛かりな仕掛け物まで、よくぞ運び込んだという感じ。そうそう、ポンピドーセンターの中庭にあるという「子どものアトリエ」も持ち込まれている。これは、カンディンスキー、ミロ、アルプの各氏が子どものために作った小部屋が設置してあって、その小部屋の中は、手で触れて、耳で聞いて、動かすことができる彼らの「芸術」が置いてあるというもの。子供だけのものにするのはもったいない楽しさである。とにかく、質・量ともに非常に充実した展示で、目の幸福をたっぷりと楽しめた。
東京都美術館自体も、なかなか良い施設だと思う。ちょっと、場所が不便だし、周囲の街並みから孤立したような感じがするのが残念だ。
- 目は幸福でも耳は不幸 (97.11.8)
- 木場駅から東京都現代美術館へ向かうシャトル・バスを待つ間、後ろにならんだおばさんが連れのおばさんに大声で話し掛けている。
「まぁ、ご覧なさいよ、この汚い町。ほんと、日本って嫌ぁねぇ。あら、あんな所に洗濯物干してるわよ。あっちの家なんか、修理とかすればいいのに、ぼろぼろで汚いわねぇ。ほんと、日本人って景観に対するプライドが無いんだから。こんなところで育ったらねぇ.........」この調子で何分も話しつづける。プチプチプチッ。切れたついでに叫ぶところだった。
「人様の家に文句つけてる暇があったら、お前のそのサングラスの趣味の悪さの方を何とかしろ!」この二人連れ、美術館内でも見かけたが、どの作品でもほとんど立ち止まること無くさっさと歩いて行っていた。とりあえず、パリの芸術に触れたというアリバイを作って満足して、趣味の悪い町並みの高級住宅街へ帰っていったんだろう。ふんっ
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