IN/OUT (2006.9.24)

冬のコンサート・シーズンに向けてチケットを取ることが増えた今日この頃ですが、取得方法は、一昔前とは様変わりしました。色々な先行予約の機会があったり、ウェブ経由で取れたり。まぁ、私が狙うミュージシャンが、以前ほど取りにくいものでは無くなったというのもあるかもしれませんが。昔は、ダイヤル回線よりプッシュ回線だとか、家庭電話よりも公衆電話の方が通じやすいとか、必死に情報を集め、チケぴにリダイヤルしまくったものでしたなぁ…


in最近のIN

「ナマステ☆インディア 2006」 (06.9.23)

代々木公園イベント広場で開催されたインド・フェスティバルに行ってきた。

ナマステ・インディアは、今年で14回目を迎えるイベントで、共催にはインド政府観光局やインド貿易振興局も名を連ねる大がかりなものだ。会場には、インドレストランや民芸品販売などの出店、インド関連企業のブースなどが軒を連ね、大小二つのステージでは、一日中、インド音楽や舞踊が披露されているという、インド好きには夢のような空間が広がる。なお、本場風を謳うインド料理屋に混じって、新宿中村屋も出店していた。彼らには、日本のインド・カレーの元祖というプライドがあるのかもしれないが、はっきり言って、無謀な出店だと思う。他の屋台に列ができている中、新宿中村屋の所だけ、閑散としていた。そりゃ、この雰囲気で、わざわざ中村屋のカレーと日本国産ビールを求める人は少数派だろう。

お土産にインドのレトルト・カレーをゲット。小ステージでのインド古典音楽を聴きながら、先週訪れたDEVIの出店で買った(釣り銭を100円誤魔化そうとするところが、さすが、本場仕込みのインド屋台だ)シークケバブをビールで流し込む。その後、第一ステージに移動。結局、4時間ほど過ごす。

しかし、残念ながらイベントとしての完成度は低い。展示に、芯のようなものが感じられないし、メイン・ステージの仕切りの悪さ、段取りの稚拙さは、とてもプロの仕事とは思えない。まぁ、こういった「緩さ」もまた、インド的なのかもしれないが…。インド的緩さと言えば、インド政府観光局が作成した2006年版のパンフレット。IT産業の紹介ページに載っている写真が、どう見ても20年ぐらい前の古びたコンピュータ・システムなのだ。しかも、エンジニアの机の上にあるのは、いまや骨董品のダイヤル式電話機…。これで、最先端のIT大国と言われても説得力が…

さらに、メイン・ステージで次々と披露される伝統舞踊の類が、日本人によるものだというのも減点ポイントだ。素人目にも、はっきりと下手と分かる出演者も多く、町の公民館で開かれるお稽古事発表会という雰囲気が続くのには閉口した。本場からはBollywood Danceのチームも参加していたが、これがまた超手抜きの代物(彼らのやる気というより、ステージ進行の段取りの悪さが原因だと思われる)。

しかし、夕刻に行われた、シタールのNishat Khanの演奏がすばらしかった。タブラのSabir Khanとの共演で、初めは延々とインプロビゼーション風のプレイが続くのだが、そのうちに超絶技巧の応酬となり、場内、大興奮。予定時間を無視しての演奏に慌てる主催者を尻目に「この前のロサンゼルス公演では7時間演った」と、しれっと言い放ち、アンコールまで披露。日は沈み、風も冷たくなっていたのだが、4時間座っているうちに徐々に移動し、この頃には最前列・ど真ん中に陣取っていた私も、寒さを忘れて大満足。カレーとシタールで、とりあえずお腹一杯になったイベントだった。



ということで、インド強化月間の締めにふさわしいイベントで9月もそろそろ終わり。さて、来月は、どうしよう?