IN/OUT (2002.9.15) |
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ということで、毎年恒例、健康診断のため、日本人会診療所へ。診断終了後に利用できる無料昼食券を何種類かのメニューから選べるのだけど、昨年までに比べて、いささかグレード・ダウンしていたのは、やはり、昨今の日本人減少の影響か、と思う今日この頃です。それ以前に、無料食券についてあれこれ考えること自体がせこい、という気がしないでも無いですが。 最近のINDavid Tanenbaum ギター公演 (02.9.8)「International Guitar Festival 2002」の一環として行われた、David Tanenbaumの公演を観に、DBS Auditoriumへ行って来た。このフェスティバルは、Tomas Music Consultants主催で、毎年、内外のギタリストの公演やワークショップが開かれるもの。今年が三回目だそうだ。 会場のDBS Auditoriumは、当地の最大手の商業銀行、DBS Bankの本社ビル内にある施設だ。500人程度のキャパだが、低いステージを客席が取り囲む作りで、キャパ以上に小さく感じられる。周囲はオフィス街。今回は、日曜夜の公演。コンサートが行われる雰囲気とはほど遠い。 客の入りは半分ぐらいだろうか。本日の演目は、17世紀の Robert de Visee の作品から、つい先頃完成したという Lou Harrison の作品まで、広い年代からの5作品を、PA無しの生音で演奏。アコースティック・ギターの演奏をきちんと聴くのは初めてだったのだが、なるほど、繊細な響きである。PAを通したら、ニュアンスが失われそうな感じで、この大きさの会場がちょうどなのだと納得。 日曜夜、ということもあり、正直言うと、あまりに繊細な演奏に眠気を催されたこともしばしば。しかし、最後の演目、Steve Reich の作品では、ばっちり覚醒。この演目のみ、ピックアップ・マイクを取り付け、テープの再生をバックに演奏された。元々は、15本のギター用の曲なので、14本分のパートをあらかじめテープに収録し、それに負けないためにマイクで増幅したという訳だ。曲自体は、"Discipline"の頃の King Crimson を彷彿させる趣もあって、好きなタイプである。ただ、ライヴ・パフォーマンスとしては、やはり、15人のプレイヤーを揃えてもらいたかっったようにも思う。 ジャンルがジャンルだけに、当地にあってはお行儀の良いお客さんが集まったと思っていたが、4〜5回繰り返されたアンコールでは、ついに緊張が持続しなかったのか、時計のアラーム音、携帯の着信音、そして、特大のげっぷが、場内あちこちから…。それでも、にこやかにアンコールに応え続けるTanenbaum氏。ギターの腕だけでなく、人柄にも好印象。 明日から、9月末まで、ちょっとばたばたと、2万マイルほど移動予定。うち、1万4千マイルは私用。上期締め前に良いのか?と自問しつつも、ま、動けるときに動いておかないと。ということで、来週以降しばらくの更新は、はなはだ不安ではあります。 |