IN/OUT (2002.7.21)

シンガポールでの建物の階数の数え方は、地上階を一階に数える、日本と同じ形式。しかしながら「階」にあたる単語が"floor"ではなく"storey" というところに、英国植民地時代の名残を感じます。

一方、香港では、"floor"を使うものの、地上階は"Ground Floor"。日本で言う二階が"1st floor"になるヨーロッパ形式です。同じ元英国植民地なのに、この違い。ややこしい。また、地上階を"P/L"と略すなど、見慣れない略称が多いのも迷うところです。

因みに、香港出張での定宿の階数表示は
LB, B, LG, G, UG, 1, 2, L, 9, 10, …
ほとんど、クイズですな。レセプションがあるのは、"L" です。斜面に建っているビルだから仕方無い面もあるのだろうけど、一体、どこがどの辺の高さなのか、非常に分かりにくいっす。


in最近のIN

Stanley Market in Hong Kong (02.7.20)

月例香港出張へ行ってきた。最近の出張では、金曜まで働いて、土曜日をフリーにし、最終便で帰る、というのがパターンになっている。朝、Airport ExpressのKowloon駅で帰りの便のチェックインを済ませておけば、荷物を気にすることなく、夕方ぎりぎりまで楽しめる。

今回は、香港島の南岸、Stanley(赤柱)に行ってみた。この辺りは、欧米人も多く住む高級住宅地である。ビーチがあり、市の中心部とは違う、リゾート風の趣もあるところだ。

Centralのバス・ターミナルから、6番バスで40分ほど。二階建ての路線バスは、道幅の狭い山道をガンガン飛ばす。対向車や前の車との車間距離を極限まで詰めることを自らに課しているかのような運転は、シンガポールの路線バス運転手にも共通するものだが、海沿いの崖っぷちの道だと、スリルも倍増である。

Stanleyの海岸沿いには、小洒落たオープン・エアのカフェが並ぶ。また、かつてCentralにあった、築100年を越す石造りのビル"Murray House"が復元され、レストランとして利用されている。そしてメインは、マーケット。あまり規模は大きくないが、衣料品や雑貨などの土産物系の店が密集している。アジア的猥雑さが、多数訪れている欧米からの観光客に合わせて適度に薄められていて、なかなか居心地の良いマーケットだ。こういった部分のバランス感覚が、今一歩、シンガポールの及ばない所だと思う。

マーケットでは、花文字を書いてもらったTシャツを購入。Stanleyは、花文字屋が多いことでも有名らしい。値段も手頃で、お土産に好適ではあるが、布地に書くのは筆の滑りが悪いせいか、紙に書いてもらうよりクオリティが落ちるようで、少々、残念だった。(花文字とは、虹書体とも呼ばれる、おめでたい書体。良い例がなかなか見つけられなかったのだが、かつて高野寛氏のオフィシャル・サイトのトップを飾っていました。その画像は現在、高野寛氏と伊藤桂司氏との往復書簡のサイトのバックナンバーに残っています。このページの一番下。こういうのを、その場で書いてくれる次第



謎の階数表示のこのホテル。オフィスに近いというのが理由で定宿にしているのですが、どうも、私とは相性が良くないようで、泊まると確実に喉の調子が悪くなる。寝るときは冷房を切り、バスタブに湯をはったままにしているのだけど、効果無し。以前、そのとき泊まり合わせた出張者に、金縛りに会う者が続出したこともあったっけ。まぁ、怪異現象系は信じていないのだけど、安眠できないとか風邪を引くとかの悪影響を及ぼす空調系の問題が有るのは、間違いないかも。