IN/OUT (2001.11.25)

駅前ショッピング・モールに、「日本の家」という、日本製品を中心に扱う雑貨屋が出店しました。店の宣伝垂れ幕には

「生活の中の品質と超値」

と大書きしてあります。日本語としては微妙に分かりにくい(因みに、横に小さく書かれた"Life style with quality and value" の方が分かりやすい)。

しかし、一応はチェーン展開している店の広告だけに、かなりまともな日本語ではあります。日本語が書かれたTシャツを着ている若い子を見かけることがが多いのですが、たいがいは、「何故、Tシャツにその言葉?」と首を傾げざるを得ないものだったりします。自国の文物が、アレンジされて他国で受け入れられているのを見るのは、いささか居心地の悪い思いをするものです。


in最近のIN

Elton John - A Journey Through Time - (01.11.22)

Elton Johnのコンサートを観に、Singapore Indoor Stadiumへ行って来た。

ステージ上にはピアノのみ。しかし、弾き語りという言葉から想起されるような繊細な演奏ではない。スタディアム級の会場を一人で制圧する方法論をすっかり掌握したという、堂々たる自信に満ちた演奏スタイル。強烈なカリスマ性が伝わってくる。多数のヒット曲を抱えたベテラン・ミュージシャンだが、決して昔の遺産を食い潰すラスベガス調公演ではなく、しっかりと現役ミュージシャンとしての演奏を貫いているという印象だ。3時間近い公演が終わったのは、23時半頃。

ステージの後ろにも客を入れ、Indoor Stadiumが完全に満杯。客層は、白人が非常に目立つ。一曲毎にスタンディング・オヴェイションが起こる盛り上がりである。

実際の所、Elton卿の音楽性やファッション・センスは、わたし的にはストライク・ゾーンから外れているので、少々退屈な面があった。しかし、スゴイものを見せていただいた、という満腹感のある公演だった。


Nokia 8310 (01.11.24)

携帯電話を新しくした。これまでのNokia 8210から8310へグレードアップ。目的は、GPRSの利用である。

GPRSとは、現行のGSMシステムのままで、理論上、最大115Kbpsの速度でのデータ通信を可能にするパケット通信方式である。日本で先行したFOMAのような第3世代に対して、2.5世代と表現されたりもするが、新たに大規模なインフラ投資をする必要が無く、安価にそこそこ速いデータ通信を提供できる非常に現実的なシステムだと思う。これまで、出先からのメールチェックに使っていた Nokia 8210だと アナログ 9600bpsの接続だったのが、新発売された上位機種 8310なら デジタル 40kbps程度でデータ通信ができる(理論値一杯の転送速度を達成している端末は、まだ市場には出ていないようだ)。

GPRSが利用できる機種としては、Ericsson T68もあり、カラー液晶搭載 & Bluetoothヘッドセットが使用可能など、より先進的な製品だったのだが、使い慣れたNokiaのユーザーインターフェースと、アクセサリー類がそのまま流用できることから、8310を選択した。GSM方式の特長であるSIMカードの差し替えだけで、いとも簡単に同じ番号を使い続けられるし、電話帳データもそのまま移動できるのが、実に便利である。

さっそく、iPAQ Pocket PCと赤外線接続してGPRSを使ってみたが、実に簡便だ。ISPにダイアルアップするのに比べると、一瞬で接続できてしまう。速度的には普通の固定回線でアナログ・モデムを使うような感じで、決して凄く速い訳ではないが、十分実用的。やはり、デジタル小物新製品は楽しいわ。

因みに、日本のi-modeに相当するWAPも使用できるのだが、これは、コンテンツが充実していない ← → ユーザーが増えない、の悪循環に陥っていて、あまり面白くはない。そのせいもあり、日本で普及しているような大型カラー液晶搭載の携帯電話というものはほとんど存在しない。電車だろうがバスだろうが、カップルで食事中だろうがコンサートの演奏中だろうが、平気で携帯電話を使うおしゃべり好きが多いだけに、WAPの画面など見ている暇が無い、という人ばかりなのかもしれない。



トンカツ屋「とん吉」では、日本人だけでなく、地元の客も沢山見かけるのですが、彼らの多くは、テーブル上に常備されてているトンカツソースは使わず、チリソースを頼んでいるようです。クリームコロッケにまでチリソースをつけているのを見ると、日本人的には大いに首をかしげてしまいます。

微妙に間違えた外国語の取り入れにしても、変にローカライズした海外の食べ物にしても、きっと日本人も同じようなことをやっているのだろうから、あまりとやかく言えないよな、とも思う今日この頃です。