IN/OUT1999/5/9


海外出張に行ってきました。

と言っても、隣町と言った方が良いようなJohore Bahru。シンガポールとはCauseway(一見、橋なんだけど、実は土手道)でつながっているので、オフィスから相手のオフィスまで車で1時間。それでも、出入国審査があるのでパスポートは必要なんだけど、まぁ、出張と言うか、ただの外出ですね。

同行した現地スタッフは、この機会にと、JBでVideo CDを買い漁っていました。マレーシアだとシンガポールの半額ぐらいらしい。まだ公開されたばかりの"The Matrix"なんかも既にあります。海賊版が作りやすい、というのもVideo CDが東南アジアで普及している原因なんでしょう。


in最近のIN

The Matrix  (99.5.3)
シンガポールの映画館の数はかなり多く、たいがいのショッピングセンターは、最上階が映画館になっている。うちの最寄り駅の駅前ビルにだって映画館が3つ入っている。さらに、英語に字幕を付ける必要が無いため、ハリウッド映画の多くは、米国での封切りからそれほど間をおかずに上映される。これは、娯楽映画を観るにはなかなか良い環境である。今日、はじめて映画館に行ったのだが、料金は7ドルで、全席指定。改めて、日本の映画館を取り巻く環境の劣悪さが情けなくなってくる。

観たのは、米国で大ヒット中の、"The Matrix"。この世界は、実はコンピューターが作り出した仮想現実だった、という設定のSF物で、過去のSF映画からの引用(パクリ?)があちこちに見られるサイバーパンク的世界観は、まぁ、ありきたりだが、仮想現実とのインタフェース方法が、ちょっと面白い。

主演のKeanu Reevesは、John Woo監督の影響を強く感じさせるアクションに、なかなかはまっている。

全体を通してみれば、他愛のない映画で、ドラゴン・ボールの如く、限界を超えて戦闘能力をアップさせていく主人公ってあたり、もう、もろ、漫画の世界である。監督は1967年と65年生まれのWachowski兄弟。相当なコミックス好きとみた。その気になれば、いくらでも欠点を挙げられそうな作品ではあるが、格好つけすぎの演出を最後まで失速させずに押し通してしまわれると、そういう文句をつけるのは野暮だと思っちゃう。このヒットで、変に色気を出さず、このままB級テイスト溢れる映画を作り続けていただきたいと願うのは身勝手か。



out最近のOut

許せない一線がある  (99.5.3)
当地には、結構な店数、吉野家が出店している。店は、日本のカウンター式ではなく、マクドナルド等と同じ、注文カウンターと座席が別になっているセルフ・サービス式、になっている。また、通常の牛丼以外に、豚だの鶏だの野菜だの、やたらとメニューが多い。日本のままの形式・メニューじゃ、なかなか現地の人に受け容れてもらえないのだろう。

客の方も、日本だと、男子学生やサラリーマンがメインの客層で、女子はほとんど見かけないのだが、こちらでは、アベックも多いし、席で宿題を広げてる学生さんもいたりする。まるっきし、マクドナルドなんかと同列のファストフード店として認知されているのだろう。

肝心の牛丼自体の味だが、これは日本とほぼ同じ。やや濃いめに感じられるのは、ローカライズの結果なのか、店員の個人差なのか、よく分からない。

しかし、当地の吉野家で許せないことは、生卵と辛くない七味風のふりかけが無いことである。生卵に関しては、衛生上の問題で仕方無い(生で安全に食べられる卵を売っている国というのが珍しいのだ)のだが、この二つのトッピングが無いのは、わたし的には非常に痛いのである。



JBで"ドラえもん"のVideo CDを買いまくっていた同僚は、日本の音楽も好きで、「中島美雪」と「安全地帯」それに「八代亜紀」がお気に入りとのこと。こちらの人にとっては、彼らの音楽はいずれも「Japanese Pops」という分類な訳で、ニューミュージックだとか演歌だとかいうジャンル分けなど知らないし、歌詞の内容も聞き取れない。そうすると、この三組が同列に並んじゃっても不思議は無いんでしょうね。だけど、薬師丸ひろ子と結婚した時には玉置浩二の事を嫌いになったが、この前離婚して云々...という話題(日本の芸能情報は思いの外浸透している)を振ってきた直後に
「八代亜紀ってセクシーだよね」
と言われても、返答に困るなぁ....


前のIn/Out 次のIn/Out
In/Out一覧
Index of JK-ism

メールはこちらへ